「関心領域」 | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。

 

2024年6月17日17時25分回
 
☝️この壁のすぐ向こうには、アウシュヴィッツ収容所がある。
 
タイトルで想像できるように、
「人は見たいものしか見ない」
というのがコアたるテーマなんだと思うけど、それ以上の想いをもたらす映画。説明がかなり少ないので、人によって受けとるものは違うと思います。
その人の想像力の多寡とか、感受性のアンテナがどのエリアに立ってるか?とかでしょうか。
 
音声や映像が不安を掻き立て、不快になるように仕立てられていて、そのくせ科白や演技は自然を装っていて…その解離が、現実全てを疑わせる。説明過剰に慣れてると、通常の3倍くらい疲れるかもしれない。
「怖かった」という感想も多いみたいですが、私は怖いというより表現の容赦のなさに圧倒されました。
 
少し前、アウシュヴィッツの近く、クラクフまで行っていながら一人で受け止めるのが怖くて「ヴィエリチカ塩鉱ツアー」を選んでしまった私、関心はなくはないのに勇気がなかった…人間としてどうなんだ!と自分に憤る。見たいものしか見ない、の見本です😭
 
「悪の凡庸さ」という説も最近再注目されてるみたいですが、書き出すと疲れるし朝の話題にはしんどいのでまた別途。
 
これをおすすめ映画と言ってよいのかどうか…でも私は見てよかったと思っています。