スターが来た!彩海せら「Golden dead Schiele」 | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。



2024年1月27日12時30分公演


「ベアタ・ベアトリクス」に続く熊倉先生の画家シリーズ(?)、エゴン・シーレを取り上げた作品です。


割と先に作品のことあーだこーだといいがちな私ですが、今回は演者さんたちがほんとによくて…。とても充実した舞台だったと思います。


中でも、主演の彩海せらちゃん。スター誕生です!

(あ、もとからスターですけど)


冒頭の歌から高音の美しい響きと伸びに度肝抜かれた。歌上手いのは知ってましたけど、主演やらせると出番も歌数も多いので、力量がはっきりわかりますね。

ダンスも、ものすごくいいと思います。宝塚の王道のハッタリダンス(めちゃ褒めてます)。つまり、ナチュラルで心の赴くまま、ではなくポーズキメキメで、ビシッとカッコよく踊る。先輩方を従えての男役群舞のセンターでもリーダー感充分で、目を引きました。

かと思うと、白河りりちゃんをパートナーにしたデュエダンでは脚を真横に高く上げ静止する、はっとさせる技も見せ…。

基本をちゃんとやってる人なんだなあ、と。


お芝居は好みの問題ではありますが、文句ありません。精緻にして明快。


彼女が何でもできる人なのは知ってるつもりでしたが、なんというか主演させてはじめてわかるバランスの高止まりやら、センター適性やらを改めて感じ、非常に素晴らしいなと思いました。完成途上なれど、その仕上がり度数高し。


もし彼女の行く手を阻むものがあれば、それは少しの背の足りなさと線の細さだと思います。

でもねーそんなのいいのですよ、これだけできてたら。もちろんタッパあった方がいいのは百も承知だけど、それをカバーすべく大きく踊っているし、メイク顔も可愛さ封印してカッコよく作ってた。ポスターよりぐっと大人っぽかったです。

これだけの技量の持ち主をちゃんと使えなかった…という失敗例はもはや和希そらで終わりにして欲しいです。


才能ある人が入団を目指す、魅力かつ真っ当な運営力のある興行集団になって欲しい。そうじゃないとみんなまっすぐミュージカルに行っちゃうよ?


他のキャストもとってもよかったのですが、次に譲ります。久々の遠征でちょっと疲労。