(承前)
あみちゃんのことはさんざん褒めたので、他のジェンヌさんのことも。月組さんらしくみなさま芝居上手、話迷子になる心配なしでした。
【白河りりちゃん】
私大好きなんですよねー。可愛いし歌上手いし。
今回のヴァリもとっても切なくてよかったぞ。彼女にワンチャンないかなーといつも思ってるのですが…何が足りないのかいまいち理解できず。
【夢奈瑠音さん】
彼女がこの役か、と思うと時間の流れを感じます。そうですよね…あみちゃんが主演ということはそういうこと。もちろん安定の実力だから心配なし。
そうやって若きスターに道を譲っていくのだと思うと少し切ない。(大きなお世話ですが)
【英かおとさん】
かっこいい。すっかり男役らしくなった。ストーリーテラーの役割もよく果たしていたと思います。
【彩音星凪くん】
メイク顔が一瞬れいこちゃんを思わせた。目力がすごい…動きも端正で美しく不気味な感じをよく出していた。月組ダンサーの系譜に連なるひと。
【瑠皇りあちゃん】
私、彼女のお顔が好きなんです…なんだか妖精のようで。科白も明瞭。ああもう少し大柄だったなら…でも、あーさの例だってあるし、頑張ってくれないかなー。
【七城雅ちゃん】
まだまだ愛くるしいといった顔つきですが、お芝居とてもよかった。出番がそこまで多くなくても、どういう性格なのかくっきり輪郭が描けてたと思います。下級生とはいえさすがの月組。
〈脚本について〉
描きたい世界は伝わってきました。が、いろいろ唐突なところは気になった…尺が足りなかったのでしょうか。特に幕切れはあれれ?と。振り出しに戻ったら頭では理解できないことはないが、もう少し肌で感じられる余韻みたいなものが欲しかったかも…。
個人的には頻繁に出てくる「芸術家」という言葉の使い方が疑問でした。「画家」でいいんじゃないか?もちろん、ここぞという時には芸術家でいいんだけど。
「画家」はなりわいで「芸術家」ってもう少し概念的なものなのではないかしらん。
でも、フィナーレは素敵でしたねー。男役群舞なんて実に正統で端正で。踊れる人ばかりを揃えたのかな?
総じて、月組子の力でねじ伏せたという感じのバウ公演だったと思いました。とくに主演のね。
でもまあ、脚本・演出家として早くからこぢんまりまとまる必要もないし、お好きなイメージ大切にして書いていってほしいな。好きなテリトリーあるのって凄く大事だと思う。
ふたてに分かれても月組は芝居の月組。よい公演だったと思いました。あみちゃん頑張れ!