20世紀号に乗り、複雑な想い…。 | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。


2019年3月30日11時公演

オーチャードホールとの住みわけで、ミュージカルを上演する方針だという、シアターオーブ。ここで宝塚見るのは太陽王以来かな。

今の雪組トップコンビでミュージカルやらせて事故ることはおそらくないけど、予想にぴたりとはまるというか、楽しく見られました。

オリジナルでは主役だろうと思われるリリー役のきーちゃんは、歌、ダンス、コメディ芝居ほぼ瑕疵見当たらず。華やかさや超絶スタイルが見たい…という意見を1ヶ所くらいで読みましたが、芸の点では文句なしでしょう。

のぞみさんはスーツ姿も歌も滑舌も抜群で、心から楽しそうだった。彼女が楽しそうだとそれだけでファンは嬉しいです(笑)
雪組さんみなさま科白がとても明瞭で、お芝居の行方分からず、ということがないのはほんとに素晴らしい。
あと、特筆すべきはコーラスの上達っぷりですかね。メロディアスで声量と厚みがあり、歌詞も歯切れよく。『歌劇団』と名乗って恥じないと感銘しました。

…なのですが、見ているうちにどこからか淋しさが霧のようにひたひたと…。
こんな舞台をあと何回見られるのかな…。

ずっと先にトップスターに就任した同期は卒業を発表され、劇団の若返り策が分かりやす過ぎなだけに、この期はそうひっぱらないだろうとの見解が強い。私もそうなのかなーと思います。でも…。

のぞみさんの舞台は御披露目から既に安定していて磐石というか。深化への賛辞といえば『宝塚の枠を超えた』みたいなのばかり(笑)
就任して何年もかけて成熟するひとと、最初から完成してるタイプと。未完の儚さと愛くるしさを残したままのひとも。
多様な型があるから楽しい、のだけれども。
結局最後は年齢なんだろうか…。

彼女は外でも活躍するよ!という人は物凄く多いけど、やはりここはこの地球のどこにも他にない場所。ここでだからこの人の花は咲き、育まれた。もう2度とこんな時は来ない。

春だから、メランコリックなのかなー。雪組生はあんなに楽しそうだというのに、ねえ(笑)(嘆息)