絵画BLOG-フランス印象派 知得雑話 -209ページ目

雑話69「モネとひなげし」

絵画BLOG-フランス印象派 知得雑話

クロード・モネ「くぼ地の中のひなげし畑、ジヴェルニーの近く」1885年


4月に入り、ようやく春らしい暖かい気候になりました。

そこで、今回は春のような陽気な絵画を楽しんでいただこうと思います。


モネといえば睡蓮の絵が有名ですが、実はひなげしの花も数多く描いています。それらは主にアルジャントゥーイユとジヴェルニーで制作されました。


その中でももっとも有名な風景画が下の「ひなげし」です。


絵画BLOG-フランス印象派 知得雑話

クロード・モネ「ひなげし」1873年


この絵は第1回印象派展の前年に描かれ、今では伝説となったその展覧会に出品されました。ここでは晴れた日に草原を抜けていく散歩の輝くような雰囲気が描き出されています。


モネは輪郭をぼかし、草原に散らばるひなげしなどを点状のストロークを使って表すことで、カラフルなリズムを作り上げています。前景のバランス的には大きすぎる色面は、彼が視覚的な印象を第一に考えていたことを示しています。


2組の母親と子供が前後して描かれていますが、これは単に画面を構築する対角線が必要だったためで、それによって草原は赤みがかったものと青緑がかったものの2つのゾーンに仕切られています。


この日傘を持った若い女性と子供は恐らく、モネの妻であるカミーユと彼の息子であるジャンだと思われます。


絵画BLOG-フランス印象派 知得雑話

クロード・モネ「ひなげし畑(ジヴェルニー)」1890-91年


上の絵はジヴェルニーの南部にある草原を描いたもので、ひなげし畑はノルマンディー地方の典型的なものの一つです。


実はひなげしは春というよりは初夏の花なのですが、6月から7月にかけてジヴェルニーを訪れると、今でもこのようなひなげし畑を見ることができます。


もし、初夏にフランスを訪れる機会があれば、モネを魅了しつづけたひなげし畑をご自身で体験するために、ジヴェルニーまで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?