大学入学共通テスト雑感 | ワンラン日記

ワンラン日記

愛知県岩倉市八剱町「ワン学習塾」の日記。
さらに、代表・犬童の「ラン日記」の二本立て。
2017年は記録足踏みも2018年こそ目指せサブ3!
BEST:10km…40:01 ハーフ…1:26:45 フル…3:10:55

 

4年目となった大学入学共通テストを見てざっくり思うことを。特定の教科や特定の問題ではなく大枠で感じることを纏めていきます。

 

共通テストで測られるのは「じっくりと考える力」では無いんでしょうね。いかに限られた時間でサクサクっと解いていくかという力を測りたいのが明白です。では幼少期からサクッと解く力を身に付けていけば対応できるというわけでは無く、ある程度の時期まではじっくり考える力を身に付けていきながら中学後半くらいから処理するスピードを上げていくのが最適解なのでしょう。幼少期から短時間で解く練習を繰り返すと天井が早くやってきてしまいますからね。

 

何だかなあ。。と思う気持ちもありますが、それは一昨年くらいがピークでした。科学技術が進歩して受験者の世代の人口が減って学習塾や予備校で対策をしてくる学生が多数派の時代においてペーパーテストで判定する場合、このような形式になるのは仕方がないのでしょう。

 

世間の反応は芳しいものではありませんが、社会が「サクサクっと問題を解決してくれる人」を求めているのが反映されているのでしょうね。「そんなことない!」と仰る方もいるでしょうが自分の伴侶にしたい人を考えてみてください。あまり時間をかけずにサクサクっと仕事や家事をこなし得点(収入)を得てくる人を望んでいるのです。したがってこの流れは仕方がないのだろうと思います。よほど教育行政が腹を括らないとこの流れは止まらないでしょう。

 

かつてのセンター試験は「おにごっこ・鍵盤ハーモニカ型」の性質がありました。誰もがアクセスしやすい内容で、努力や工夫によって逆転することも可能でした。現状の「サッカー・野球・ピアノ型」はあくまでも過渡期で、これからの共通テストは「ゴルフ・フィギュアスケート・バイオリン型」の試験になるのでしょう。

 

◇好結果を残すためにお金が必要

◇幼少期から始めていることが大切になる

◇学校教育では網羅できない領域が広い

◇経験したことのない人が多くなる

 

昨年度の入試から年内で大学が決まる学生が過半数になったことが報じられていますが、来年以降もその流れは加速するでしょうね。ただ向いている子どもや生徒には追い風も吹いています。受験者の分母が小さくなるので従来よりも中堅国公立は入りやすくなる気がしています。この構図があるのでマクロとミクロの接し方が変わるんですよね。塾生には「チャンスだぞ!」と声を掛ける素地があるとも感じています。

 

今回の共通テストで最も話題になっているのは「英語長文の長さ」ですね。ただ恐ろしいのは来年度からは新課程で高校英語を学んだ生徒たちが受けることになります。さらに3年後には小学校から教科化された英語を経験した学年になります。さらに3年後の2030年の入試では小学校3年から完全に新課程の英語を受けてきた世代の試験になります。つまり大きな難化は何度かあっても易化に転ぶことはほぼ無いだろうということです。このあたりはこの春の高校入試の問題からも探っていく必要がありますね。