小学校で行われている授業の実情 その2 | ワンラン日記

ワンラン日記

愛知県岩倉市八剱町「ワン学習塾」の日記。
さらに、代表・犬童の「ラン日記」の二本立て。
2017年は記録足踏みも2018年こそ目指せサブ3!
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前回のブログの続きです。

 

ここ3・4年の授業参観で見た授業を紹介しています。

 

【小3 国語 漢字を組み合わせてみよう】

 

「あなたたちはこれまでに250ほどの漢字を習ってきました。その中にはいくつかの漢字を組み合わせてできたものがありますね。例えば何が思い浮かびますか?」

 

「男!」

 

「そういうことです!田と力ですね。田んぼで力仕事をするのは男の人が多かったことから作られたのでしょうね!」

 

「林!」

 

「先生も真っ先に思い浮かびましたwそうなるともう1つありますね。もう少し漏れ聞こえてきますが。。」

 

「(せーの)森!!」

 

「そうです!3つ組み合わされていますね。」

 

「三!」

 

「おっ意外な盲点。これは2つがくっついたのか3つがくっついたのかどちらでしょうね。1+2なのか1+1+1なのか。。お母さんお父さんも首をひねっています。哲学的だ!」

 

「はい!こんな感じで配ったプリントにどんどん思いつく漢字を書いていきましょう!3つだとポイントが高いです!習っていない漢字を出しても構いません。ただ皆に伝わる漢字も同時に作れないか考えてみてください!」

 

子どもたちはあーでもないこーでもない!と10分程度書きだしていました。

手が止まっている児童には教科書巻末の漢字一覧を示しながら机間巡視する教員。

 

そしてこう声が掛かりました「親御さんも席の横で一緒に考えてください!」

 

そしてそのやり取りがまた7分くらい。「じゃあ班を作って発表しましょう!」

 

そこで被ったものを除いて、各班ごとに前の黒板に書いていきます。

たくさん書けた班が勝利とのことでしたが、勝ち負けは二の次で皆が参加することを大切にしていましたね。

 

黒板に書かれた漢字で児童の反応が最も良かったものは「親」

その後で「木の上に立って視野広く物事を見るのが親!今日の授業にピッタリの漢字ですね!」との話。

 

ここで拍手が起き、

残りの授業は「これらの漢字が入った熟語を書いてみよう」

「新しい組み合わせの漢字を考えてみよう」などを行って授業終了。

 

やはり旧来の漢字指導とは一線を画しているんですよね。

書き順がどうとか、とめはねはらいがどうとか、そういう話は全くありませんでした。

ある程度はそのような内容のこともあるのでしょうが、最低限に抑えられている感覚ですね。

 

一つひっかかったのは、「できる子目線」の授業だよなと。

分かる子はどんどん書き連ねていく一方で、既習の漢字が頭に入っていない子には辛いような。

また「自分で漢字を作る」のは面白い一方で存在しない漢字を誤学習しないか気になりました。

 

大きな印象は「楽しそう」「児童を動かす」「協働させる時間がある」あたりですかね。

 

やはり「無味乾燥な漢字の書き取りばかりさせる日本の初等教育は~」の批判とは全く異なる授業が展開されていました。