塾生の変化を2つ綴る | ワンラン日記

ワンラン日記

愛知県岩倉市八剱町「ワン学習塾」の日記。
さらに、代表・犬童の「ラン日記」の二本立て。
2017年は記録足踏みも2018年こそ目指せサブ3!
BEST:10km…40:01 ハーフ…1:26:45 フル…3:10:55

ウォーキングにはどうしてもNくんに参加してほしかったのです。

彼には案内の紙を渡すときに「必ず来てほしいな」と一言添えました。

 

中3生で最初に入塾した彼。

当時と比べると合計点数は2倍近く。順位は反対に半分。

さらに模試の偏差値は10以上上がりました。

 

しかしながら彼の後にこの学年入ってくるのは女子、女子、そして女子!

元々そう口数の多くないNくんは、「黙々と学習する場」として塾を活用してきました。

2年生まではそれで良かったのです。しかし私は3年になって+αを彼に求めてきました。

 

それは質問であったり、自主的に自習に来ることであったりと言う面なのですが、

彼は授業時間前10分前にしっかり来て、終わるとすぐに家に帰るという、

模範的ではありますが、それ以上踏み込むことの無いそんな生徒でした。

 

その壁を壊すのが、夏の勉強合宿だったのですけれども、

彼は野球のクラブチームに入っていて、合宿の時は全国大会でした。

そんな経緯があって、冒頭のやり取りになったのです。

 

先月に近所の公園でたまたま彼と会いました。

私は長男とその友だちを連れて、キャッチボールをしている所に、

バットとグローブを持った中学生軍団がやって来たのです。

そこにNくんもいました。塾では見せない表情でした。決して口数が少ないわけでもありません。

「その感情をウォーキングで見せてほしい」

これは直接言ったわけではなく、私の心の声です。

 

ウォーキングでのNくんは前半はいつも通りおとなしく、

でも何となく小牧山レースには参加し、昼の縄跳びも黙々と一緒に遊びました。

夕方になるといつの間にか口数が増え、教室では見せない雰囲気になりました。

まさしく公園で友人と野球を楽しむN君の姿でした。

 

 

先週のこと、Nくんは授業が終わってもなにやら問題を解いています。

分からなかった所と、終わらなかった所を済ませたかったようでした。

たった20分ですが、自ら残って済ませて行ったのです。

「イベント効果」言葉が頭に浮かびました。

 

受験まで3カ月余り。今まで使ってこなかったギアも使ってみようか!

 

 

 

実は今年の6年生に1人、私立中学を受験する生徒がいます。

お家の方の考えは「穏やかな私立中受験」

週に数十時間も塾に通うのではなく、普通よりは頑張ってでも普段の生活も送りながら、

実力と運が伴えば、子どもの志望する中学に通わせたいと言う考えです。

「もしダメでも、それに向けて頑張った勉強は財産になりますから」

1年半前の入塾面談でお母様が話していた言葉です。

 

このMさんは記述問題は得意なのですが、暗記が大の苦手。

さらに漢字力に不安があるので、社会の用語暗記は当初ボロボロでした。

しかし毎回、前回進めた内容のテストを繰り返してきました。

 

最初の頃は半分に正解が届かないこともあり、

「そんなことではダメですよ」と説教して、涙を流す手前までいったこともあります。

 

それがここ10回のテストにおいて8回の満点。

そして私をさらにうれしくさせたのが、

「以前は1時間くらい時間がかかった。今は20分くらい」

 

ずっと頑張ってきたので、キャパが大きくなっていたんですね。

入塾時にお母様が話していた言葉が蘇ります。

 

でもせっかくなら合格して名古屋まで通ってほしいな。

成長したMさんの後姿をみてそう思いました。

 

中3のKさんがウォーキングの休憩中に作っていたもの。

薄い葉が重なった作品が、日々頑張り続けたMさんの日々に重なりました。