天野源氏



あんまりちょっとぜんぜん苦手なんですわ、渡辺淳一は。(笑)


二十代の頃は、「大人の恋愛」や「メロドラマ」みたいなのに憧れて、けっこう嵌まって読み漁ったりもしたのですが、渡辺センセがどんどん有名になって、お年も召していらっしゃるにつれて、作品内容もサラサラキラリからドロドロヌラリに変化して参りまして(笑)以来、清純無垢なあたくしの趣味に合わない。(をい!)


で、今や押しも押されぬ好色。。。じぇねえや、官能小説家でもねえや、恋愛小説の大御所的存在なのですねえ。


あたくしの個人的好みは別としましても、文学的な才能はあるお方ですので、さすがに文章は読みやすくきっちり破綻がありません。


どうも、渡辺淳一というと、イメージ的に谷崎潤一郎とだぶってしまうのですが^^;、谷崎潤一郎訳源氏物語 が出ているのだから、渡辺淳一が源氏物語に関して本を出しているのもなんら不思議はない気がしました。お二方とも「男女の機微や官能については僕に任せておきなさい!」って感じですから。(笑)


源氏物語を古典や王朝文学といった視点からではなく、あくまでも恋愛小説または、恋愛の指南書というアプローチから描かれた本も数多くありますが、男性作家が書いたものは珍しいのではないでしょうか。


したがって、男の立場から見た光源氏や、主人公の女性たちへの評価が新鮮で面白かったです。


また、長くて複雑な人間関係で敬遠されがちな源氏物語を、おもな登場人物ごとに、コンパクトにわかりやすくまとめて解説してあるので、初心者にも理解しやすいですし、女性たちを各タイプに分けて書いてあるので、どの章から読んでも差支えがないはずです。


古典は苦手だと思う方も、恋愛のカタチとか、女性のタイプとかに分けられた目次をみれば、思わずページを繰ってみたくなることでしょう^^。


というわけで、おまけの大サービス^^♪


<目次>

この永遠に変わらぬ愛と哀しみ (男と女)

儚なげさで男の愛をひきつける (桐壺の更衣とぐた^^;

母の面影をとどめる憧れの人 (藤壺)

立派過ぎる妻をもった夫の苦渋 (源氏と頭中将とぐた夫^^;

さまざまな女性を口説く手練と手管 (光源氏)

愛を拒むことで自らの存在を示す (空蝉

簡単に男を受け入れる女の魅力 (夕顔)

素直に自分を表現できない女の悲劇 (葵上)

男の愛情によって鼻ひらく華ひらく (紫上)

醜女で貧しい女が身につけた武器 (末摘花)

笑われることを恐れぬ女の強さ (源内侍)

明るさと奔放さで男をリードする (朧月夜)

地位と教養の裏に潜む怨念 (六条御息所)

色や恋を捨てたしかな地位を守る (藤壺)

慎ましく控えめにして幸せを得る (明石君)

深く愛されたが正妻にはなれず (紫君)

好色な義父に迫られて困惑する (玉鬘)

無邪気で素直でしかし加害者 (女三宮)

月並みな女になることを拒否した女 (朝顔君)

一人の女性で満たされぬ男の彷徨 (光源氏)


(*´д`*)ハァハァハァアハァ

疲れたわい。(笑)


さて、あなたはどのタイプでしょうか?


あたくしは、もちろん、

慎ましく控えめにして幸せを得る。。。

んなわけないわけで、


笑われることを恐れぬ女の強さ!


(*^. ^*)オホホホ!

まいったか!?



渡辺 淳一
源氏に愛された女たち

そして、女性版、恋愛の大御所と言えば!

瀬戸内 寂聴
源氏に愛された女たち
この本も探せばあるはずで。(ごそごそがさがさ。。。)

源氏物語関連記事はこちらどす♪ってば^^

n3s


娼婦ばかりを狙った、猟奇殺人。

犯行の手口は、背後から女の首をナイフで一閃したのち、内臓を取り出し、子宮を持ち去るケースが多かった。

その心理には、根強い性的不能に対するコンプレックスと、娼婦=セックスを売りものにする女への強烈な憎しみと怒り、そして羨望がこめられているかのようだ。


パトリシア・コーンウェルの話題作(何年前の話や^^;)、

「真相・切り裂きジャックは誰なのか?」 やっと読み終えた。


いやぁ、読み続けることの辛かったこと。

結局、切り裂きジャックが画家のウォルター・シッカートだったかどうかという説は、あたくし的には、限りなく黒に近い灰色だと思う。

つまり、状況証拠だけですが、シッカートが切り裂きジャックであるという仮定はできても、彼が真犯人ではないという確証もない。
というのは、切り裂きジャック=シッカートであると信じて疑わない作家が書いた本なんだから、当然なんだけど。(笑)

ということで、論より証拠。

サイコパスであり、著名な作家であり、俳優であったシッカートが、自らの分身でもあり、自我、自己主張のたまものでもある、自分の絵画に証拠を残さないわけは無い。

ってんで、調べられる範囲で、彼の美術作品を検索して見てみた。


コーンウェル説である、切り裂きジャック=シッカートという先入観で、彼の絵を見ていると、なるほどと思う。

1.娼婦の絵には、顔がないものが多い。(これは心理学的に理由がありそうだ)

2.裸体はすべて死体に見える。(コーンウェル説)

3.自分の手で殺害した娼婦の死体を描きたいという強烈な欲求と、死体には見えないように、極限まで自分の欲望と闘ったような葛藤と自己満足(=マスター★ーション的な。。。)がみられる。


4.女性の姿には哀しみが感じられない。奇妙な明るささえも感じられる。(これは穿った見方をすれば、自己を開放したあとの放心状態にも似ている気がする)



特に、「The French Kitchen」 は、未完成という説もあるが、私はそうは思わない。

そして、この作品はどうみても、これから色を重ねるつもりはなく、完璧な死体の完成図だったに違いない。

the french kitchen The French Kitchen



コーンウェルが「切り裂きジャックの真相」を執筆するにあたって、400万ドル(日本側の公表は7億円)を費やしたことは、世間の話題となり、賛否両論を巻き起こした。(真犯人は誰かということよりも、巨額な調査費用の方に世間の目が向けられたようだが^^;)
その経費の多くは、シッカートの絵画購入に充てられたらしい。

そして、シッカートの絵画はすべて切り裂かれ、裏の裏まで(それって表やん^^;)、綿密に科学的調査が行なわれたらしい。


訳者の相原さんはあとがきでこう述べている。


<・・・殺されたのが社会の最下層の売春婦だったこともあり、犠牲者はもっぱら猟奇的な興味の対象としてみられてきた。コーンウェルはそのことに痛ましさを感じている。彼女たちにも生きる権利があった。せめて犯人をあきらかにして罪をあばくことが、無念の思いを抱いて死んでいった犠牲者への手向けになると感じたのだろう。>


そうだろうとも思う。

しかし、100年以上も昔の事件を穿り返したために、再び、犠牲者はもっぱら猟奇的な興味の対象としてみられてしまったことも事実である。

仮に切り裂きジャックの真犯人を究明することが出来たとしても、昔昔に亡くなった人の霊を慰めることよりも、今現在、凶悪な性犯罪で苦しんでいる犠牲者たちを救う方にお金をかけた方が、よっぽど世の為人の為なんじゃ?と思う。


したがって、コーンウェルの苦しい言い訳にしか聞こえない。


私は巨万の富を得たし、ベストセラー作家としての地位も名誉も獲得したざます。

だから、自分のお金は好きなように使って、自分の好きな作品を書いて、何が悪いんじゃい!

嫌なら読むなよ、おりゃっ!


って、あたくしだったら言うけど(爆)、

そう言い切れないのも、世界的ベストセラー作家の苦しいところ。(笑)


ああ、あたしゃ、ただの千業主婦で良かった^^;♪

言いたい放題やし。。。(笑)




パトリシア コーンウェル, 相原 真理子
切り裂きジャック
パトリシア・コーンウェル, 相原 真理子
真相 (下)―“切り裂きジャック”は誰なのか?
スティーブン ナイト, Stephen Knight, 太田 龍
切り裂きジャック最終結論
新世紀「謎(ミステリー)」倶楽部
新世紀「謎(ミステリー)」倶楽部
ラ・レビュー・ ブランシュ

まずはじめに、なんだか読みにくいというのが第一印象。

「真相 いまのところ☆☆」 でも書いたように、この作品あたりから、だんだん不必要で不可解なひらがな表記が目立ってきたこともあるけど。

前評判で薄々の情報を知っていたとはいえ、「切り裂きジャック」とは何物でどういう事件だったのか。「シッカート」とは何物なのか。どうして著者は、この本を書くに至ったのかという説明がいっさい無く、唐突に、ウォルター・シッカートの話が進められていく。かなり読んでから初めて、シッカートとは、イギリスでは財団まである、かなり著名な画家だったことがわかる。そして、この人物こそが、コーンウェルが「真犯人」だと疑いを持った人物みたいなのだ。(笑)←あたくしって、トロ過ぎ!?


世界的なベストセラー作家とはいえ、随分傲慢になったもんだなあ。と残念でならない。

まるで、「私がポケットマネーから7億円を出して書いた作品ですからね。有難く読むように。解説?そんなもん、あちこちの書評に書いてあるでしょ? 私って世界的に有名なんだから。それに作品を読めば序々に分るでしょ。分んなきゃ、勝手に検索でもして調べてよ。あたしゃ、売れっ子なんだから、そこまで親切してらんないのよ!」ってな感じ。(笑)

ともあれ、コーンウェルの真骨頂である猟奇殺人事件や極悪性犯罪、最先端技術を駆使した科学捜査などは、人間の闇の世界を冷徹にスマートにさらけ出してくれて興味深いけれど、やはり彼女の魅力はストーリーテラーにあり!(つまり、ノンフィクションよりフィクションの方がずっとずっと面白い)とつくづく思った。

所々に出てくる残虐な記述も、いかにもキワモノ好きな読者を意識しての生臭さが見え隠れして卑しい。

これだけの時間とお金をかけて、誰にも頼まれたわけでもない個人的捜査をした努力と情熱は認めるけれど、あたくしにとって、切り裂きジャック自体、たいして興味ある犯罪でもないし、シッカート自身、アトラクティブで魅力ある人物でもない。つまり、巨万の富を手にしたコーンウェルの個人的知的好奇心に、読者が踊らされているような気がしてならないのだ。

例えばさ、ユーミンや桑田圭祐が、7億円かけて「ど演歌」の曲を作ってみたけど、どうよ!? みたいな。(爆)←なんという例え^^;

あああ、まただあ!

今度は内容に関して真面目に感想を書こうと思っていたのに、またまた感情文になってしまった。。。


唯一、私が評価したいのは、ヴィクトリア朝末期のイギリス社会の底辺が詳しく描かれていること。
産業革命以前の華やかなヴィクトリアン文化の陰に隠れて忘れられがちだったヨーロッパの貧困と病巣が、切り裂きジャックの背景に色濃く浮き彫りにされている点を評価したい。

しかし、コーンウェルの真骨頂である犯罪モノとはいえ、書かれている内容が、すべてフィクションだという現実に打ちのめされて、読み進むのが辛くなる。
ケイ・スカーペッタの「検屍官シリーズ」では、どんなに残虐な事実に基づいた記述であろうと、小説なのだという暗黙の了解と、登場人物たちの人間模様や私生活がクッションになって、愉しめたけど、この本で語られていることは、救いようもなく暗く重く悲しい。

歴史は、いつもある沸点(または飽和状態)に達した時にどんでん返しに見舞われて、新時代の幕開けになる。
いうなれば、切り裂きジャックが登場した時代は、社会の不満や不条理や不均衡がぐつぐつと煮えたぎり、爆発寸前だった時代である。
切り裂きジャックの狂気的な犯行は、個人の業すらも超越して、社会そのものに対する強烈な怒りや不安や哀しみを爆発させたものなのかもしれない。
え? それって、今の時代にも云えること? ((((;゚Д゚)))ガクガクガクブルブルブル


パトリシア・コーンウェル, 相原 真理子
真相 (下)―“切り裂きジャック”は誰なのか?

誰でもええやん! と思わず突っ込みたくなる。
問題は、犯人は誰だ!というよりも、犯罪が生まれたという事実にある。

Patricia Daniels Cornwell
Portrait of a Killer: Jack the Ripper - Case Closed



註:冒頭の画像は、ウォルター・シッカートの作品ではなく、トゥールーズ・ロートレック の<ラ・レビュー・ ブランシュ>です。
  コーンウェルがこの作品にかけた調査費用は400万ドルですが、文庫版のあとがきの記述に基づいて7億円としておきました。

jtr



例のごとく、鳴り物入りで大々的に宣伝しているものや、ベストセラーは、どうも手を出しにくいというひねくれ者です。(笑)

その上、この頃に出版されたスカーペッタ・シリーズの「黒蟻」 が、あまりの出来の悪さで、それもこれも、コーンウェルは調査費用に7億円を投じた(ところがアドバンスで10億円貰ってる)という、この「切り裂きジャック」(改題・真相)の方に気を取られていたんじゃないの!?

なんて、いじけた気持ちもあって、なかなか読む気になれなかったんです。

そもそも、話題作というものは、避けようとしても自然に情報や前評判が目や耳に入り込んできて、まっさらな気持ちで小説や映画を愉しみたいあたくしとしては、まるで、いい匂いのするウナギ屋の前を駆け足で通り抜けるような気分(←実は風呂上りのビールよりもウナギのバカカバ焼きが好き♪アヘアヘ♪)

まあそのつまり、ようやくほとぼりも醒めたので買ったわけですの、(*^. ^*)オホホホ!。

(実はブックオフ化されるのを待っていただけ^^;)


ところがねえ、講談社も最近阿漕よのお。。。

10数作品ものベストセラーを書き続けたコーンウェル。

最近は、やたらに薄っぺらな上下2巻に分けたり、ひらがなばかりにして枚数を稼いでみたり、天下の講談社もやることがサモシイ!(怒)と憤慨していたんだけど。。。

あまり売れなかった「切り裂きジャック」を「真相」なんて、スカーペッタ・シリーズと見紛うような題名に改題して、コーンウェルの新作に目を光らせているファンたちの気を惹こうだなんて!


おめたちゃ、人間ぢゃねえ!


そもそも、この「真相」の途中くらいからですよね。やたらにひらがな表記が目立ってきたのは!
本来一冊(原本では勿論一巻)で済むものを、やたらにひらがなにしてみたり、フォントのポイントを上げてみたり、涙ぐましい(商魂ぐましい)努力をしている。
上下2巻にしてしまえば、売り上げが倍とまではいかなくても、かなり儲けが違うはず。

なんだか、ジャニタレのコンサートに行って、なけなしのお小遣いで、キムタクの顔が付いたうちわやらなんやら(古)を買わされている可哀想な若い子や、ホストが通いで、自分の誕生日なのに一本何十万円もするボトルをバンバン入れさせられちゃってる女性を想像しちゃって。(爆)

「好み」という名の元に、巧妙に騙されちゃってる気がして仕方がない。


ま、あたくしも資本主義世界に生きている身ですゆえ、それはそれで結構。

受容と供給。付加価値がものを謂うフカチギな世界。
誰もが納得してお金を払うわけですけどね。


それにしても、こんなやり方は、なんだか浅ましい気がして、こっちが恥ずかしくなってしまうのは、人並にばばあになってきたということっ!?

あああっ!

あたくしってば、またまた前置きだけで終わってしまうううう。。。

いつも勝手気ままに書いていますけど、純粋に読書感想文が読みたくて、わざわざ検索で訪れて下さった方も数名はいらっしゃるはず。ごめんなさいよう、ここはこういうブログなんですてば。え? 初心者でここまで読み続ける人はいないって?そらそうだ。(爆)


ってんで、「真相」の感想はまたそのうち。

え、まだ読み終わってないの?

はいっ! まだです。(そそくさ。。。)


パトリシア・コーンウェル, 相原 真理子
真相 (上)―“切り裂きジャック”は誰なのか?
パトリシア コーンウェル, 相原 真理子
切り裂きジャック




lotus

瀬島龍三

大日本帝国陸軍大本営参謀。
シベリアへ11年間抑留後、伊藤忠商事に勤務。
政財界の影のブレーンとして暗躍。
現在95歳。

山崎豊子の「不毛地帯」のモデルともなった瀬島龍三は、私にとって、昭和時代の中で一番興味深い男である。


なにより危険な男である。
頭脳明晰。容姿端麗。強大な権力。
こんな簡単な単語では言い表せないほど、激動の昭和をさらに激震させてきた男。

知名度の低さに比べ、瀬島龍三が大日本帝国および日本国において為した事の意味は大きい。

いや、この一般への知名度の低さこそが、瀬島の権力の所以であり、薄暗い正体を無言で現しているではないか。

第二次世界大戦を挟んだ混沌とした時代。

昭和という時代の大立者が入り乱れた魑魅魍魎の世界。

権力を創り上げていく側から見た昭和乱世の有象無象は、とてつもなく魅力的で面白い。

大物というのは、後世になって初めて判るのであって、無から有を生じていく男たちの暗い情熱や、歴史の表舞台には決して登場してこない数々の逸話は、 まさに、「事実は小説よりも奇なり」なのである。

迷路のように入り組んだ人間関係も興味深く、思わぬ人物が登場してくるのも面白かった。





と、残念なことに、ここまでで記事は終わっている。(汗)
書いた日付は、2006年2月16日。

その下のメモには、



児玉誉士夫
昭和の匂いぷんぷんの男たち
ずっと読みたかった本!


という走り打ちが。。。(笑)


続きを書け! 

ったって、そうは行かない。(爆)

この記憶力の希薄さこそが、私に読書感情文のブログを渋々書かせる原動力となっているのだ!

ぐはははは、まいったか!?


そう、ブログは人の為ならず。

日々、衰えゆく私の記憶力の為に他ならないのさ^^;♪



共同通信社社会部
沈黙のファイル―「瀬島 龍三」とは何だったのか 新潮文庫
山崎 豊子
不毛地帯 (1)

瀬島 龍三
大東亜戦争の実相

これもそのうち書きます。
いつって?
危険な女に明日はないのさ!(爆)