もう一度言おう、「若者よ、超越せよ‼」 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

民主先生として慕われていた李登輝元台湾総統がお亡くなりになった。

享年97歳ということだから、天寿を全うされたと言っていいだろう。
心から哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りすると共に、改めて李登輝元総統に心からの感謝の念を捧げたい。

李登輝元総統の薫陶を受けられた若者や政治家は、台湾のみならず日本にも沢山おられると思うが、ある意味で私もその一人である。

「若者よ、超越せよ」という文言は、私が始めた鴇田くに奨学基金ビヨンドXプロジェクトの初代事務局長を引き受けてくれた安西直紀氏が著者、日台若者交流会が編者、私が監修者として出版した「超越国境」という書籍に寄せられた李登輝元総統の特別寄稿「自我の超越」の中にある一節である。

2012年11月3日に日台若者交流会(代表安西直紀)が正式に発足したのだが、李登輝元総統の安西直紀氏に対する次の一言がなければ、日台若者交流会は誕生していなかったはずである。

「安西さん、あなたの気持ちはよく分かった。それならば、日本と台湾の若者同士の交流会をやりなさい。文化交流を基軸にして、日台交互に大会を開き、台湾の人々の気持ちを知ることが出来る交流を沢山すればよい。私が名誉会長をやるから、あなたは代表をやりなさい。」

安西氏は、李登輝元総統に次のように述べたそうだ。

「李登輝閣下、震災後に台湾から200億円を超える義捐金が届けられたニュースは日本中に驚きと感動の渦を巻きおこしました。それは金額以上に「気持ち」が込められていると感じたからです。しかし、なぜ台湾の方々は、日本に対してこれほどまでに深い「気持ち」を届けてくれたのでしょうか?私は、台湾の方々へ恩義をお返ししていくと共に、日本に対して感じている「気持ち」の元を知っていきたいと考えています。なぜならば、その「気持ち」の中に、物質的には非常に豊かになりながらも、精神的に豊かであるとは言い難い状況に直面している、日本を初めとする先進国の人々が重きを置くべき価値観とヒントが隠されていると感じるからです。」

「若者よ、超越せよ」という言葉は、李登輝元総統によると、ご自分の長い人生に於いて見つけた「私は誰だ」という問いに関する答えであり、私を捨てて公のために尽くす「我是不是我的我」の精神そのもののようである。

私は、結局李登輝元総統とは一度もお会いできなかったのだが、「若者よ、超越せよ‼」という精神だけは、私も、多くの若者と一緒に受け継いでいきたいと思っている。

ありがとうございました。

ちなみに、今日のブログのタイトルの「もう一度言おう、若者よ、超越せよ‼」という言葉は、「超越国境」という書物の表紙から2枚目に大きく掲出されている日台若者交流会の標語である。