言わずと知れた郷原さんの一文であるが、郷原さんが何故あれほどに検察批判を繰り返すのか、その一端が分かったような気がしている。
ご自分の古巣のあれこれをよくここまで言うものだ、とかねてから思っていたが、郷原さんの原体験が正直に書かれているようである。
こういうことがあったのなら、郷原さんが検察という組織全体(ただし、この場合は特捜部)に不信を抱くようになったのは仕方がないことだと思う。
もっとも、私は自分の個人的体験だけで組織全体を評価するようなことはしない。
自分が所属していた組織を批判するということは、普通に考えて実に苦しいことである。
どんな組織にもいいところと悪いところが混在しており、いい人もいればそれほど良くない人もいることは確かだ。
だから、私は「検察の正義」を盲信することはしない。
「検察の不正義」については、その一端を知る機会があったことはあったが、だからと言って検察という組織全体(ここでは特捜部)を否定するようなことはしない。
まあ、最近は視力が落ちてきているから眼鏡を掛けるが、色眼鏡を掛けて物を見るようなことはしない。