情報公開請求の威力を再認識。おう、維新も頑張っているね | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

日本でトランプさんのような物言いをする政治家と言えば、今のところこの人しか思い浮かばないのだが、案外オーソドックスな仕事をしているな、と思うような出来事があった。
おう、この人も情報公開請求をしていたか。
やるじゃないか、というところである。

いい仕事をしたのは、維新の足立康史という衆議院議員である。

足立氏の情報公開請求が引き金になって、築地市場の土壌汚染問題が正式に公の場で議論されることになった。
私が足立氏の情報公開請求のことを知ったのは、音喜多さんのブログの次のような書き込みからだったが、音喜多さんのブログを読んで足立氏のツイッターも読むことになった。

「昨年3月に出されていた届出がなぜいま注目されたかというと、そもそもこの情報はあだち康史代議士の情報公開請求で明るみに出たようなのですが、これによってもう一つの事実が玉突きで明らかになります。
実は都の中央卸売市場は、建設局のように市場内で工事をする際は届出・調査の義務があったにもかかわらず、8箇所の工事でそれを怠っていたことが判明したのです。」

詳細は音喜多さんの記事で確認していただきたいが、小池都政に変わる以前の都政の闇がこれでまた一つ明らかになったことになる。

行政に関する情報は、基本的に国民に公開されなければならないものである。
豊洲だけでなく今度は築地か、などと都知事としては頭を抱えるような事態だろうが、やはり本当の事実についての認識は共有しておく必要がある。

早目に本当のことが分ってよかったじゃないか、というところだろう。

ちなみに、契約が終わったものはすぐ破棄してしまい、余計なものは残さないようにしている役所があるようだ。
しかし、そんなことをしているといつしか行政処分の公正さ、適正さを確認する手段を失い、恣意的な行政が罷り通ることになってしまう。
行政庁にとって不都合な資料は残さないようにしている役所の人たちは、誰のために仕事をしているのかよくよく考える必要がある。

東京都に対する情報公開請求はどうもほとんどが墨塗りののり弁回答書ばかりだな、と1年前の今頃は思っていたのだが、小池都政に変わってから情報公開請求すれば大体の情報は返ってくるようになったようである。

いいことである。

足立氏ご本人は小池さんには相当批判的なスタンスを取っているようだが、小池さんにとってはそういう人がいるということ自体は、決して悪くない。
維新をちょっとだけ見直した、ということをとりあえずお伝えしておく。