若い方々には、時代に合った新しい憲法を創るという運動に是非参加していただきたい | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

何とかしたいものだと思いながらこれまで何とも出来なかったのが、「新しい憲法を創る」という大事な仕事だ。
どんな憲法を創るか、ということについては人それぞれだが、多くの国民が、これが自分たちの創った憲法だ、これが自分たちの国の基本法だと胸を張れるような憲法を創り上げたいものだと思ってきた。

大日本国憲法に戻るような復古調の憲法ではなく、まさに「時代に合った新しい憲法」である。

これまでは憲法改正手続きすら具体的には決められていなかったのだから、いくら護憲、改憲の激しい論争を繰り返していても実際には議論だけで終わってしまう不毛な論争だったと思う。
戦前の日本をよく知っている人たちが元気な頃は、憲法改正と言えばどちらかと言えば復古調の憲法に変えるための改憲論だったのではないかと思うが、終戦の年に生まれた私はとてもそういう復古調の憲法にはなじめない。
今の時代にふさわしい、今の時代に生きる日本人にふさわしい憲法に変えたいものだ、と思ってきた。
しかし、様々な政治的思惑から護憲、改憲の神学的論争が延々と繰り広げられ、実際上は憲法改正の議論は棚上げしてきたのだと思う。

私が衆議院議員時代にようやく憲法改正国民投票法が成立して、一歩前に踏み出した。

一歩前に踏み出したと思ったら、2009年の衆議院選挙で自民党が政権の座から滑り落ちて、民主党政権になってしまった。
本来なら、民主党の政権下で、私が希望していたような、国民の合意の下に、多くの国民が共感し、多くの国民がこれが自分たちの国の憲法だ、と誇りに思えるような時代に合った新しい憲法を創るという大事な作業が進むはずだったが、残念ながら民主党政権は大事な憲法の議論を棚上げしてしまった。
政権交代準備完了と言いながら、実際には何の用意もなかったのである。

自民党から民主党に政権が交代する過程で、それまで長年憲法問題に関わってきた真面目な国会議員が国政の第一線から退くことになり、民主党政権下では実質上憲法改正の議論が封印されてしまった。
ずいぶんと勿体ないことをしてしまったものだと思う。
それまでは何とか国民の合意の下に、時代に合った新しい憲法を創ろうという機運がそれなりにあったのに、下野した自民党は、もっぱら自分たちの政治的意思を対外的に示すために、当時の民主党政権に対峙するための、極めて保守的思想を前面に打ち出した対決型の強い憲法改正草案を策定するに至った。
あくまで民主党政権を打ち倒すための憲法改正草案だから、それまで目指していた、国民的合意を得るためのマイルドな憲法改正案とは明らかに違う。

2013年の衆議院選挙で再び自民党に政権が戻ってきているが、多分、今の自民党には当時のような、少なくとも自民党、公明党、民主党の3党が合意できるような憲法改正案を何としても作り上げよう、という雰囲気はないはずである。

今日、土浦で、民主党の元県会議員で衆議院選挙にも立候補したことのある青山大人氏の政治塾で憲法についての講演をすることになっている。
テーマは、「時代に合った新しい憲法を創るために」である。

本当に国民の合意の下に憲法の改正を進めるのであったら、私は、民主党の方々の理解と協力が必須だと信じている。

どんな講演になるかは分からないが、今日の講演会を私も楽しみにしている。