いい人材が集まり難くなったのは、リスクが大きそうだから | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

普通の弁護士が今、どれだけ厳しい状況に陥っているか、ということがどうやら若い方々にはよく伝わっているようである。

法科大学院の受験生が激減する一方である。
法曹の世界がいい人材を求めていることは変わりないのだが、かつてほど法曹の世界に人が集まらないようになった。
まあ、それだけリスクが大きくなったということだろう。

私などは鉦や太鼓を叩いて法曹の世界にいい人材を呼び込むためのお先棒を担いだものだったが、今は、一人一人の適性や可能性をよく見極めてから自分の進路を決めるようにアドバイスする。
若い人たちの将来に責任を持てなくなったからである。

ああ、この人だったらどんなことがあっても大丈夫、必ず成功する、という見極めが付く人なら、安心して、やってみろ、とお尻を押すところだが、なかなかそこまでの人はいない。
リスクが、今は大き過ぎる。
私と同じようなことをやっても何とかなる、というのであれば、私自身の経験に基づいてあれこれアドバイス出来るのだが、なにしろ私の経験は50年近く前の経験だから、とても今の時代には当て嵌まらない。

何とかなる、などという呪文を繰り返し唱えても、今は何ともならない時代になってしまった。

強運の人、才気煥発で、逞しい人なら必ず何とかなるのだが、どのくらいの力を秘めているかよく分からない人の場合は、何とも言えない。

政治の世界もどうやら似てきているようだ。

自民党の場合は目下絶好調だから、自民党の公認を得られれば、皆、何とかなる。
普通の人でも何とかなってしまうだろうと思っている。

しかし、民主党の場合にはどうもそうは行かなくなっているようだ。

よほどの力、よほどの才能、よほどの魅力がある人でないと道を拓くのが難しい。
普通程度のいい人では、足りないだろうと思っている。
何か飛び抜けたものを持っていないと、これからの政治の世界で生き抜いていくのは難しいだろうと思っている。

幸い、私は、二人の人を民主党で見出した。

一人は、「無戸籍の日本人」という書籍を出版した井戸まさえさん。
民主党の元衆議院議員である。
1月に書店に並んだばかりだが、既に再版が決定し、あちこちのマスコミで大きく取り上げられるまでになっている。
その行動力、その発信力、その発想力が素晴らしい。
井戸さんが再び国政で活躍の場が与えられるかどうかは、その時の風次第だろうと思ってはいるが、国会で縦横無尽に活躍するようになると民主党は大きく変わるだろうな、と思っている。

もう一人が、茨城の青山大人氏だ。

私にご自分の主宰する政治塾の講師を頼んでこられた。
茨城民主党の青年局長時代に私に憲法改正問題についての講演を頼んでこられたことがあり、私が自民党の衆議院議員時代に高名な自民党の衆議院議員の秘書を務められており、その頃から私の言動に注目されていたそうだ。
党派を超えて先人から学ぼうというその謙虚さと発想の柔軟さが素晴らしい。
この人も民主党を変える有力な人材になるはずだ。

今週の土曜日の13日午後6時から土浦駅の茨城県県南生涯学習センターで開催される青山政治塾で講演することになっているが、今から楽しみである。

政治は、結局のところ、党派よりも人だと思う。
いい人たちには、党派を超えて大いに頑張ってもらいたい。