口を利くのは親切のうちだが、お金をもらうのがいけない | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

あれは口利きだ、とどなたでも思っていると思う。

問い合わせ程度なら誰でもやっているが、ただの問い合わせと口利きとは明らかに違う。

どうなっているのか聞くだけならば、何も問題ない。
聞かれた担当者がそれをどう受け止めるかは先方次第なので、問い合わせた国会議員の事務所が何らかの責任を負うような問題ではない。

しかし、同じことについて何回も問い合わせをするようなことはない。
1回回答があったら、そこで通常はお終いである。
何度も何度も同じ案件について問い合わせがあれば、問い合わせと称して何らかの圧力を掛けてきていると認識するのが普通だ。

合計で12回URの担当者が甘利事務所の秘書と同じ案件で会ったそうだ。
わざわざ甘利氏の地元事務所まで会いに行った、などということを聞けば、誰が見ても、ああ、これは行き過ぎ、やり過ぎだ、ということくらいは分かる。

あまりこのことに首を突っ込むと碌なことにはなりませんよ、とURの担当者が言ったかどうかは定かではないが、どうやら似たようなやり取りはあったようだ。
検察庁が既にURの職員の事情聴取を始めているようだから、いずれはその結果が明らかになると思うが、私はこのことを聞いただけでアウトだな、と思っている。

何のかんの言いながら、結局お金が絡んでいる。
お金を貰えるからそこまで肩入れしたんだろ、と言いたくなる。
仮にお金を貰った事実がなくても、接待を受けたということでもアウトである。

こんな野放図なことを放置してしまっていたのか、と呆れている。
ああ、箍が外れていたのね、と言わざるを得ない。

誰かが箍を締め直さなければならないのだが、自民党の中で未だに誰も声を上げようとしていないのが不思議だ。

誰かが憎まれ役を買って出なければならない。
自民党には、こういう時に声を上げる場所はなかったのだろうか。