取り上げるまでもないな、と思いながらも、つい読んでしまうのがブロゴス・ランキングの上位に時々ランクされる田中龍作とかいうブロガーの記事である。
へー、こんな動きもあるのか、ということを教えてくれることもあるから、筆者の見解にはまったく賛同しないが、読むことは読む。
フリーのジャーナリストとしての報道記事だというから、書かれている事実そのものは本物だろう。
同じ事実でも読む人によってずいぶん解釈が異なるものだなあ、ということを痛感している。
田中氏は、勝手連が野党統一候補運動をリードしているように書いていたが、私から見ると、ああ、これは共産党の国民連合政権構想が既に破綻した、というニュースだな、ということになる。
野党統一候補を実現するために勝手連が集会を開き、そこに民主党の福山議員が出席した、ということが書いてあるのだが、注目すべきなのは、その福山議員に対して集会参加者が怒号を浴びせかけた、ということだ。
え、と驚くようなことなのだが、選挙区から共産党の候補者を降ろして、その代わりに比例区は共産党、と書かせようというのが勝手連の運動方針のようである。
ああ、本気でそんなことを考えていたのか、これが共産党の国民連合政権構想の中身なのか、と呆れてしまった。
怒号を浴びせかけられた福山氏は、さぞかし面食らっただろう。
ひょっとしたら怒っているかも知れない。
二度とあんな集会には顔を出さない、出したくない、と福山氏が思ってしまったら、もう民主党と共産党の話し合いなどは成立しなくなる。
この勝手連は共産党のお先棒を担いでいるわけではないだろうが、共産党主導の国民連合政権構想がとんでもない代物だということを関係者に知らしめる広報宣伝マンぐらいの役割は果たしたようだ。
共産党の野党統一候補構想は、どうやら現時点では息も絶え絶え、というところのようである。
まだ、こういう構想にしがみ付いている人がいるのが、信じられない。