さて、どこまで説明責任を果たしたら国民の理解・納得が得られるだろうか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

国会議員や国会議員の秘書の口利きは絶対に許さない、などと野暮なことを言う人は滅多にいないと信じているが、さて、如何だろうか。

口利きで国会議員やその秘書が小遣い稼ぎをするようになっては本末転倒だが、国民の声を関係行政庁に繋ぐときの繋ぎ役を引き受けることぐらいは国民の代表者としての職務の範囲内だろうと思っている。

頼みごとをするのにいくら何でも手ぶらでは失礼だろうと思って多少の心づけを添える人がいることは間違いないが、これを受け取っていいものかどうかは悩ましい問題だ。
あっせん利得罪に問われるような金銭の授受には一切関わらない、という断固たる姿勢を堅持しておかないと、いつの間にかズルズルと泥濘に嵌ってしまう。

甘利さんの事務所がどうもその陥穽に嵌ってしまったようだ。

どの程度の確たる証拠が残っているのかは分からないが、今日発行の週刊文春がどうやらスクープ記事を書いているが、金を出した企業の総務担当者の証言があるようだから、捏造とかまったくの虚偽報道だ、などと一蹴しない方がよさそうである。

甘利さんが説明責任を果たされるだろう、という菅官房長官等のコメントもあるようだが、こういう案件における説明責任の果たし方は難しい。

甘利さん自体にはどうも違法性の認識がなかったようだから、多分、2、3年前のことについての記憶は殆ど残っていないはずだ。
記憶に残っていないことについての説明責任の果たし方は難しい。
覚えていない、と言えば、逃げているとか、隠していると批判されるだろうし、中途半端な物言いをしてしまうと結果的に後から何を言っても信用されなくなってしまう。
とりあえずは、調査しますとか、記憶を整理してお答えします、と言うことになるのだろうが、実に苦しい。

多分、秘書が応対したことだろうから、真相は秘書に聞かないと分からない事案だろうと思う。
安倍内閣にとって欠くことが出来ない重要閣僚を巡るスキャンダル勃発、というところだが、さて、甘利さんはどう対処するだろうか。

私だったら、まずは金銭の授受に携わったり、業者の接待に応じたと言われる秘書を休職扱いにし、信頼できる弁護士に早急に事実関係の調査を委ねるところである。

後手を踏むのがよくない。
今日中に、関係者の事情聴取を始めるべきだろう。
対応が悪ければ、出処進退が問われることになる。