国会をそのままにしての中央省庁の移転は、どうも無理筋のようだ | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

国会議員の考えることはどうも頭でっかちで、頭だけで考えたことを実際にやろうとすると胴も足も付いていかない、ということになりそうだ。

消費者庁の徳島移転は絶対にダメだが、文化庁の京都移転ぐらいはいいだろう、ぐらいに思ったが、実際に文化庁の業務を担っている公務員の皆さんの目から見るととんでもない話のようである。

国会対応が出来なくなる!という悲鳴に近い声が現職の公務員の方から寄せられた。
ああ、そうなの、それはそれは。

国会が今のままだと、文化庁を京都に移転したら国会議員に対する質問取りやこれに対する答えの準備が難しくなるが、それでいいのか、という指摘である。

中央省庁の地方移転問題はどうやらトップダウンで出てきているようで、役所の現場サイドの声が殆ど活かされていないようだ。

頭でっかちは、やはりいけない。
地方創生とか地方の活性化という掛け声でバタバタと中央省庁やその機関の地方移転構想が練られてきているようだが、どうも拙速に過ぎるようだ。
勇ましい掛け声に躍らせれて、おっとり刀ででっち上げたような中央省庁の地方移転構想はかならずどこかで破綻する。

実験程度は構わないが、本格的な移転の可否は相当周到に検討した後に決めるのがいい。

参議院選挙対策のために地方創生の目玉が欲しいということだろうが、組織いじりは無用の混乱を招くだけである。
まあ、ほどほどに、というところである。