棘を抜く時には細心の注意が必要だが、安倍総理も官邸も外務省も細心の注意を払いながら周到に今日の会談を待っていたのだと思う。
この棘を抜いたおかげで、韓国政府も日本政府も晴れて日韓国交正常化50周年を堂々と祝うことが出来る。
お金では代えられないほどの価値が今日の合意にはある。
日韓新時代の幕開けであると同時に、日米韓新時代の幕開けだと言っていいだろう。
これで、少なくとも日本側での嫌韓感情は一掃されるだろうから、後は韓国の一般の国民や韓国のマスコミの報道ぶりに掛かっている。
日米韓の3国の協調・協力関係は、対中国、対北朝鮮との関係で韓国政府も日本政府も強くする。
安倍外交の勝利だと言っていいだろう。
水面下で今日の合意を齎すために懸命に作業をされてきたすべての関係者にお礼を申し上げたい。
仕事納めには実にふさわしい大仕事であった。
年が明けて1月4日からは、通常国会が始まる。
野党の臨時国会の召集請求を事実上無視してしまったのはやはり感心しないが、それでも内閣としてやるべき仕事はしっかり仕上げたのだから、ここは大いに評価すべきであろう。
いやあ、よくやった。
野党に任せていたら、結局いつまでも尾を引き摺っていただろう。
参照:ロイター12月28日配信記事
「[ソウル/東京 28日 ロイター] - 日韓両国政府は28日、従軍慰安婦問題で合意に達したと発表した。韓国の尹炳世外相との共同記者会見で岸田文雄外相は、安倍晋三首相が元慰安婦に対し心からのおわびと反省を表明するとともに、元従軍慰安婦支援のための財団を韓国政府が設立し、日本政府が自国予算で資金を一括拠出することを明らかにした。
また、岸田外相は慰安婦問題が最終的・不可逆的に解決したことを確認したと述べ、さらに日韓両国政府は国連など国際社会で慰安婦問題に関して互いに批判・非難しないことで合意したと語った。
(田巻一彦)」