何が本当なのか分からないが、党籍を剥奪した特別党員に対する聴取をこれから始めるようだ、というニュースが報じられている。
除籍処分の瑕疵を認めて、これから聴聞の手続きを一からやる、ということのようだが、きっとこれは嘘に違いないと思って眉に唾を付けているところだ。
もしこれが本当だったら、維新の党の松野執行部がした特別党員の除籍処分はそもそも無効だということを松野執行部が認めたことになる。
支離滅裂だな、と思わざるを得ないが、支離滅裂な人たちは未だ自分たちの支離滅裂さに気が付かないようである。
橋下氏の挑発に乗ってうっかり特別党員の一括大量除籍処分を発表してしまった松野執行部側が明らかに分が悪い。
まあ、勝っていたのかどうか分からないが、上手くやれば勝てたかもしれない将棋で二歩を指したようなものだ。
労働紛争などで分がない会社側が使うことがあるのが、一発殴られて来い、という究極の戦術なのだが、腕力はあるがどうも口喧嘩で負けそうな人は、相手の挑発に乗ってついつい手を出してしまう。
絶対に手を出してはいけない、手を出したら負けだ、などと諫めておいても感情的になった人はあらゆる勘定を忘れてつい手を出してしまう。
もう詰んでますよ、と呼ばわるマスコミの人がいるが、私の目から見ても確かに詰んでいる。
臨時党大会が党大会として適式に成立しているかについてはなお議論の余地があるが、仮に単なる党員集会でしかない、という評価が出されたとしてももう一度正式の手続きを踏んで党大会を開催すればいいだけのことだから、いずれにしても松野執行部の人たちには分がない。
永田町のバカ議員などという罵声を浴びせられたのではなかなか引き下がれないだろうが、詰んでしまっている将棋なら早めに別の場に戦場を移すのが賢明だ。
逃げるが勝ち、という言葉もあるし、負けるが勝ち、ということもある。
もう見切り時である。
今の勝負は決して碁でもなく将棋でもないが、将棋だとしたら私に言わせれば、何手も先を読む必要がないへぼ将棋の類である。
まあ、ご本人たちには失礼だろうが、失礼を承知でそう申し上げておく。