違憲法制にしないための工夫あれこれ | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

私の提案と真逆のことをするのが正しい、などと私にしばしば絡んでこられる奇特な方がおられるが、最近の私の言説があまりにもまとも過ぎて絡みようがなかったのか何の反応もない。
お元気かな、と思わないでもない。

これだけ熱暑が続くともう何に熱くなっていいのかわけが分からなくなる。

安全保障法制を巡って衆議院で採決を強行して予定通り野党が審議拒否に出た、とはいうものの、今の状況は審議拒否というよりも何だかみんなで小休止、暑さのピークを休みながら凌いでいるだけのように見えてくる。
まあ、こういう形でのお休みも悪くはない、と思えてきた。

参議院の先生方はまさにこれからが晴れ舞台だ。
衆議院であれだけ揉めていても、参議院の先生方は茅の外。
同じように国民の代表者でありながら、国の命運を決するような法案の中身について自分の考えを披歴する場が来ない。

いつ解散・総選挙になるかも知れない衆議院では公認権を持っている執行部に面と向かって異論を言うのは難しいだろうから、どうしても一般の議員の口は重くなる。
最近の若い議員の中には安倍総理のご機嫌を取ればいいのだろう、ぐらいに勘違いしてずいぶん勇ましく、かつ乱暴な物言いをして世間の顰蹙を買ってしまうような、やや永田町でもずれた人がいるが、大体の議員は牡蠣のように口を閉じてしまう。

やはり6年の任期がある参議院議員の方がこういう時には強い。
自分の一世一代の活躍ぶりを歴史に遺したければ、今こそ堂々と自分の所信を世間に公表したらいい。

参議院での審議が始まるのが来週になりそうだが、これはこれでいい。
熟議の参議院、再考の府参議院らしい中身のある質疑が参議院の場で繰り広げられることを強く期待している。

参議院で、衆議院での議論をひっくり返すようなくらいの勢いで熱い議論が行われればいい。
衆議院の自民党が青くなるほどの天下をひっくり返すような意見が参議院の自民党や公明党の議員から出るようになったら面白い。

目標とするのは、違憲の立法だと言われないような法律案にブラッシュアップすることだ。
憲法学を専攻する学者の方々はそれでも違憲の主張を変えることはないだろうが、ほんの少しの工夫で裁判所から違憲だ、と言われないような内容にすることは出来る。

政府案の白紙撤回を求める声も大きいが、参議院での修正協議が本当に進むのであればこの国会で安全保障法制を巡る議論を一応締め括って国会としての結論を出してもいい。

世の中は熱くても、国会は出来るだけクールなのがいい。

で、どんな工夫がいいのか。
私がこれまで散々に書いてきたことを参考にしていただければ幸いだ。
集団的自衛権議論が独り歩きしないようにしてくれさえすれば、今回の安全保障法制はどうにか違憲の司法判断を免れるようになるはずだ。