有事ではないが、無事だとも言えない日朝関係 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

北朝鮮に限定して考えれば、日本はいつ非常事態宣言を出してもおかしくないような緊張y状態を強いられているのだと思う。
日本がアメリカとの同盟関係を必要としている根本要因は朝鮮半島問題にある、というのが私の理解である。

しかし、現実にはアメリカと同盟関係を結んでいるだけでは北朝鮮をコントロールすることが出来ない。
如何にして北朝鮮をコントロールできるような国際環境を醸成していくか、という必要から、日本は中国やロシア、さらには韓国との協力関係を構築し、あわせて国連の様々な活動に期待しているのだと思う。

国際社会のルールに従わない北朝鮮を日本が力づくで従わせるようなことは出来ない。
日本が核武装をしても、それで北朝鮮の行動を抑止できるなどとは考えていない。

北朝鮮との間では日本は既に有事ではないのか、という読者の方からの問いかけがあったが、現実に軍事的衝突があるわけではないから、まだ今の状態をもって有事だというわけにはいかない。
有事でなければ無事かと言えば、それも違う。

北朝鮮が日本海に向けてミサイルを発射し、さらには国連の核査察を拒否し、核の開発とミサイルへの小型核の搭載を進めているらしい、という情勢を勘案すれば、絶対に油断も安心も出来ない状況だと思う。

マスコミは爆発の危険が迫っていても御嶽山の噴火の警告を発していなかった。
東日本大震災も然りである。

地震や津波、噴火など一定の予兆がある自然災害でも事前にはなかなか警告されないのだから、北朝鮮の暴発について大手のマスコミが報じていないのは仕方がないところがあるが、だからと言って北朝鮮暴発の危険がないわけでも、減じているわけでもない。

平和安全法制整備の問題は、当面はもっぱら北朝鮮問題に焦点を絞って議論するのがいいのではなかろうか。

それにしても、北朝鮮の暴発を如何にして防ぐか、という一点では日本も韓国も利害を共通にしているはずだが、日本と韓国を離反させるような動きが韓国にも日本にもあることはやはり問題である。