石破氏が平凡な俗人の道を選ぼうとしていることを憂う | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

斎藤隆夫ほど私たちの心を揺さぶるような演説をする政治家を知らない。
かくありたいものだと、私もかねがね思ってきた。

私のブログの読者には実に卓見の人が多いが、ついに斎藤隆夫の名前を出していただいた。
斎藤隆夫は、単なる反骨の人ではない。
自分の言葉に命を懸けることが出来る炎の人である。

たった一人の弁舌の力で世の中の流れを変えることは出来ないだろう。
しかし、斎藤隆夫は、そういう難しいことを出来るのではないか、と思わせるような見事な演説が出来る人だった。

今の政治家で斎藤隆夫のように人の魂を揺さぶるような演説が出来る人は、いないはずだ。

魂を揺さぶるような演説が出来る政治家は滅多にいないのだが、この人なら出来るかも知れない、そうなるかも知れないと思わせる人はいる。
自民党の石破茂氏である。

石破氏は、その一言一言に自分の思いの丈を籠めることが出来る情念の人だと思う。
語る言葉が実に重い。
防衛オタクと呼ばれ、日本の自衛隊を軍隊として処遇すべきであるという石破氏の主張には同意は出来ないが、しかし、一人一人の自衛隊員に掛ける石破氏の真情溢れる言葉にはやはり心を揺さぶられる。

こういう言葉を持っている人は、権勢に阿ることなく自分の政治信条を率直に語っていただきたいと願っている。
本当に政治の最高指導者になれるかどうかは分からないが、その言葉の重さをいつまでも失わないでいただきたいと願っている。

しかし、新年早々ちょっと私たちをガッカリさせるようなニュースが飛び込んできた。
今年の9月に予定されている自民党総裁選挙に石破氏が名乗りを上げることを躊躇している、ということだ。
衆議院選挙が終わったばかりで、安倍第三次内閣で地方創生相に再任されたばかりだということもあって言葉を濁したのだろうが、こんなことをやっていたのでは石破氏は大事な言葉の力を失っていってしまう。

石破茂氏には凡俗の政治家にはなっていただきたくない。

自民党の中で政治家の競争がなくなってしまうと、平目の政治家、事勿れの政治家ばかりになてしまう。
自民党の中でも切磋琢磨は必要である。
その時のために、牙は研いでおくべきである。

お節介だろうが、自民党の中から活力が失われることを恐れるが故に一言苦言を呈しておく。