ちっともめでたくはないはずなのに、共産党の人はやはり多少なりともめでたいのかしら | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

関心がないので共産党や社民党のことにはまったく触れていないのだが、共産党の前議長の不破哲三氏が「めでたさも中くらいなりおらが春じゃなく、小くらいなりですよ。」と共産党が議席を増やしたことを喜んでいるという報道に接した。

ふーん、共産党の人はこんなことで喜ぶのか、共産党も案外俗っぽいな、と思ったのでこの一文を残しておく。

共産党や幸福実現党は供託金を国に提供することを厭わないで、当選の可能性が殆どないのに拘わらずあちこちの選挙区に候補者を擁立する奇特な政党だなあ、と思っていたが、やはり当選者が増え、供託金が返ってくるのは嬉しいようだ。

自分たちの主義主張を訴えればそれで満足するもっぱら自己満足の政党かと思えば、共産党に限ってはそうではないようだ。

共産党の議員の質問は調査が行き届いており勉強になることが多いが、大体は、議論倒れで国政を左右するようなものにはならず、聞きおくだけで終わる運命だが、議席が増えて喜ぶという感覚があるのだとしたら、そう私たちとは違わない。

俗っぽいということは、案外どこかで妥協する柔軟性や現状肯定的な要素を持っているということだろうと思う。
教条主義の共産党の人とは話も出来ないと思っていたが、必ずしも共産党の幹部の人は教条主義に染まっていないようだ。

共産党だけは選択肢に入らないと思っていたが、こういう俗っぽい共産党なら確かに保守系の人でも時の政府の政権運営に批判的な人が今度は共産党に入れておこう、という気になるのも分からないではない。

いわゆる第三極が勢力を盛り返せば、今回の選挙で共産党に流れた保守票はやがて共産党を離れるだろうが、共産党をいつまでもマルクスレーニン主義を信奉する教条主義政党だなどと思っていたら本当は間違いかも知れない。

まあ、共産党の議席が20議席を超えたからと言ってそうおめでたいことだとは私には思えないのだが。