罪には問われないが違法だということはあるが、さてどうする | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

違法ではありません、と言い切っている人たちがいる。

うーん、ちょっと違うな、というのが私の率直な感想である。

違法ではない、とそう簡単には断言できない。
違法ではないと主張している方々の真意を紐解くと、①違法の疑いはあるが、時効だから罪に問われることはない、というケースと、②違法の疑いがあるが、政治団体の代表を務めている国会議員、若しくは当該団体から推薦を受けているだけの国会議員が刑事責任を問われることはない、いうケース、③違法の疑いがあるが、証拠が散逸しており刑事事件として立件される虞がないケース、④違法だと指摘する人がいるが、行為者は適法だと思っており、違法かどうかの判断は結局は裁判所に委ねるしかないケース、⑤誰が見ても適法なケースなどが混在しているように思う。

望月氏の支出先の付け替え記載は明らかに違法だが、団体の代表者である国会議員本人の刑事責任をそもそも問えないか、時効で結局は刑事事件として立件できない事案だろうと思う。
さしづめ、松島氏の団扇様討議資料の配布は違法の疑いがあり、違法と指摘する人がいるが、本人は適法、合法だと思っており、裁判所の判断に委ねざるを得ないケースに該当するということだろう。

望月氏の釈明が些か見苦しい。

かなり法律専門家との打ち合わせをしたうえでの釈明のように思うが、刑事責任を問われる虞は殆どないだろうが、大臣の適格性を疑わせるような釈明会見になってしまった。
少なくとも道義的責任は免れない。

小渕、松島両大臣の更迭の段階では安倍内閣の支持率には殆ど影響がなかったが、見苦しい東弁が続くようだとかなり前途は多難である。

望月氏は、どう釈明するのが正しかったか。

私なりに今、沈思黙考しているところである。