自衛隊の海外派遣問題を考える視点ー自衛隊員に対する安全配慮義務をどう考えるか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

私のブログの読者の方から、今回の閣議決定は言葉遊びに終始して、軽装備のまま自衛隊を派遣するということの大事な論点についてまったく議論がされていない、という指摘があった。
決して言葉遊びに終わっているのではないが、今回の閣議決定をそういう風にシニカルに見る人もいるということである。
責任がない人は好き勝手なことを言うな、ぐらいに受け止めておかれればいいだろう。

もっとも提起された問題自体は、結構重い。
多分自衛隊関係者の方からも同じような問題が提起されているはずなので、この際皆さんでこの問題について考えていただければ幸いだ。

自衛隊員を軽装備のまま海外に送り出すのはけしからんじゃないか、自衛隊員の安全を確保するためにはあらゆる事態に対応できるような装備を用意すべきである、という問題意識からの問題提起だと思う。
勿論、その装備の中には武器が含まれるから、併せて武器使用権限についての定めなども入ってくる。

イザとなれば自分の身の安全を顧みないで職務に邁進するのが自衛隊員である、ということは理解しているが、回避できる危険に何らの対処策を講じないで危険な業務に従事させるようなことはすべきではない。

どんなに安全に配慮しても免れようのない危険が伴う業務はある。
自衛隊員は、自分に及ぶはずのそういう危険をも顧みないで業務を遂行しなければならない特別の使命を託された人たちであることも承知している。

しかし、どんなに危険な業務に従事する人たちであっても、安全配慮義務はある。

今の仕組みで、果たして海外に派遣される自衛隊員を護れるのか、という疑問は自衛隊員の中にもあるはずだ。
とりあえず、問題提起だけしておく。

いずれは、この問題について詳細な議論が戦わされることになるはずである。

皆さんのご意見をお寄せいただければ幸いである。

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