なんだか妙な展開である。
賞味期限を迎えていたはずの自民党が復活再生を果たしてどんどん元気を出しているのに、自民党を超えるはずの、これからの日本を担うべき若い人たちが次々に襤褸を出している。
橋下氏の舌下事態も困ったが、ここにきてみんなの党の渡辺代表もフライングをしたのではないかと心配になってきた。
公党間の選挙協力や政策協定を代表の一存で反故にするようなやり方は、どうみても組織人として芳しくない。
俺が正しかった、などと胸を張るようなことではないと思うが、さて如何だろうか。
選挙協力や政策協定を進めてきた人たちにいきなり水を掛けるようなやり方は、必ず禍根を残すはずだ。
バッサリやったつもりのご本人は気持ちがいいだろうが、いつかはその反動が来る。
味方を増やすべき時に敵を作るようなやり方は、如何にも拙劣である。
橋下氏にしろ渡辺氏にしろ次世代リーダーに擬せられた人たちの最近の失速ぶりが甚だしい。
困ったことだ。
どうも皆さん、組織人としての周到さに欠ける。
一様に、言葉が軽い。
打てば響くように反射神経はいいのだが、言葉が軽すぎる。
若い人の応援団を買って出たものの、こういう若さを何度も見せつけられると頭を抱えてしまう。
もっとも橋下氏は10時間も国会議員団と話をしたのだから、もうそれほどの暴走はしないだろうと思っている。
10時間も話し合って特に分裂の兆しも現われていないのだから、いずれは旧に復する。
心配なのは、みんなの党の方である。
維新との選挙協力解消の発言は、どうも渡辺代表一人だけの判断のようにだ。
足元は本当に大丈夫なのか、と聞きたくなる。
色々な報道を見ても、みんなの党の中で協議した形跡がない。
渡辺氏は、A friend in need is a friend indeed.と逆のことをやろうとしているようだ。
事の当否はともあれ、理や利が情に先立っているような印象を残すような言動は、大体マイナスに作用する。
困った。
困った。
みんなの党と維新の合体を推奨してきた私としては、実に困った。
私の出番がどこにもない。
まあ、前から分かってはいたことだが。