「主権の存する国民」を否定する言説の問題点 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

1+1=1だと主張する人に1+1=2だということをいくら言っても通じないだろう。

10進法の世界の理屈を2進法や3進法などの世界にいる人に説いても受け入れてもらえない。
ルールが違うのだから、ルールが違う世界にいる人にあまりムキニならないことだ。

1+1はどうして2になるのか、ということをトコトン考えた人が時には新しい数学の世界を開くことがあるから、私は憲法無効論も国體論も頭から排斥するようなことはしない。
しかし、憲法無効論が裁判では通用しないことは知っている。

国民主権を否定する人にとっては、多分今の世の中は生き辛いだろう。
国民主権を否定すると、現在機能しているすべての法律制度を一旦は否定せざるを得なくなるから、時には自分自身を否定せざるを得なくなる。

信仰の世界に生きる人でなければとてもお付き合いできない世界である。

私のブログで盛り上がってるのはいいが、世間の関心が憲法から急速に離れているということは知っておかれた方がいい。
知的興味をそそられるところはあるが、現実の社会では何の役にも立たない議論になりかかっている。

何のためにこんなに熱心に議論をしているか、ということを考えていただきたい。

私は、憲法の改正について国民的合意を形成するためにはどうしたらいいか、ということを念頭に書いている。
別に誰かを説得、折伏するつもりもなければ、政治的に誰かさんの優位に立とうという目論見もない。

出来るだけ本当のことについて認識を共有し、出来るだけいい憲法改正を出来るだけ多くの人の力を合わせて実現したいだけだ。

簡単なことのようだが、これが難しい。
まだ誰もこれに成功していない。
だから、私なりに挑戦しているところである。

皆さんは、そもそもどういう思いで憲法をこんなに熱心に語っておられるのだろうか。