小沢弁護団の最終弁論が判決に与える影響と小沢裁判の判決が政治に与える影響 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

どちらも大した影響がなさそうだ、というのが私の見立てである。

いよいよ4月26日に小沢裁判の判決が言い渡される。
今日の弁護側の最終弁論では弁護側の冒頭陳述と特に異なった新しい主張がなされたようではないから、今日の最終弁論で裁判結果が左右されるようなことにはならない。
これで検察側からも弁護側からも公判再開の申し出がないようだったら、間違いなく4月26日に判決が言い渡される。

難しい裁判だと裁判所の休み明けなどに判決言渡し期日が指定されたりするものである。
結審から約1か月後には判決、というのだから、裁判所が裁判の促進に努めているのが分かる。

長すぎる裁判は裁判ではない、と批判してきた一人として、裁判所が迅速な裁判に努めていることはいいことだと思う。
こういう風に判決までのスケジュールをしっかり立てている裁判は、比較的裁判結果の見通しがし易い。

裁判官がどんなことに関心を払っていたか、ということが裁判官の訴訟指揮や裁判官の尋問によく現われてくる。
判決言渡しまでのスケジュールをしっかり守る裁判所は、律儀な裁判所であり、訴訟指揮も厳格、事実認定もシビアな裁判所であることが多い。
この裁判所だったら多分こういう事実認定をするだろうな、などと、おおよその見当が付く。
少なくともこの裁判所は、裁判官の常識を覆すような突飛な判断はしないだろう、というのが私の見立てである。

そういうことを踏まえて、これからの政治スケジュールを立てることだ。

4月も26日頃になると皆、気もそぞろになっている。
平成24年度の予算も通過して、財源確保法案の先行きもほぼ見えてきている。
解散か、はたまた大連立か、の瀬戸際に来ている頃だ。
もう、この頃になると、小沢裁判はそれほどの意味がなくなっている。
世の中は衆議院選挙一色に染まっている、と言ってもいいかも知れない。

桜の花が満開だと思っていたら、もう散っている。
花見の宴会もほぼ終了している頃だ。
判決結果がどうなろうと、もはや蚊帳の外。
小沢氏は、宴の後の寂しさを一人味わっていることだろう。