石原都知事は早く国政に転出したらいい。
石原氏は、今が都知事の辞め時だと思う。
今年は衆議院の解散・総選挙の年であるが、石原氏が国政に戻れば一気に日本の政治が変わる。
大阪の橋下徹氏が西で風を起こし、新しい波を作り上げた。
東で新しい風を起こし新しい波を作るとしたら、石原東京都知事である。
石原氏には物事の筋を見極める力がある。
やや乱暴なところがあるが、はっきりとした物言いをし、現実に自分の言ったことをやり遂げる力を持った優れた政治家ではある。
歳は取っているが、役に立つ。
石原氏は、いつまでも東京都政に執着する必要はさらさらない。
もっとも自分のやりたかったことをやって、これをやり遂げたら政治の世界から足を洗うことである。
石原氏が都知事を辞めてくれれば、東京でも新しいうねりが生まれてくる。
大阪の橋下氏と愛知の大村氏がそれぞれ次の衆議院選挙を視野に政治塾を開講し、互いに連携していくことを確認したという。
大村氏には河村というやんちゃな市長が付いておりどこまで自由な活動が出来るか若干不安要素があるが、もともとは堅実な実務家タイプだから、橋下氏と大村氏が政治行動を共にすることはいい結果を産むことになる。
いわば相乗効果が期待される。
信長のような破壊力を発揮する橋下氏と、本当は堅実な実務家の大村氏が手を組めば維新路線がより堅実で実現可能なものになる可能性が高い。
私は、そう見ている。
大村氏は自民党に叛旗を翻したような格好で愛知県知事選に打って出たが、自民党の中では河野太郎氏と肩を並べる、反官僚、「官僚主導政治」批判派であった。
行政に通じていて政策に明るいから、霞が関の官僚が作成する様々な資料の欠点、欠陥を見抜く力が人一倍強かった。
マスコミによく登場していたのは、やはり頭の回転が速く、物言いが明確でお茶の間に受けるようなキャラクターだったからだと思う。
地方自治体の長としては、大村氏の方が安心して見ていられる。
河村氏よりも橋下氏よりも遥かに落ち着いているはずだ。
橋下、大村連合は、いい。
しかし、大阪と愛知だけでは全国への広がりは難しい。
やはり東京でも新しい風を起こす必要がある。
それこそ、東京、神奈川、埼玉、千葉で大阪や愛知に呼応する流れが生まれれば、互いに重なり合って大きなうねりに成長する。
石原東京都知事が国政に転出すれば、新しい人が東京都政にチャレンジできる。
石原知事がいなくなって初めて東京都政は新しいステージに移ることが出来る。
東京都の予算が成立したら、一日も早く石原氏は都知事を辞めることだ。
石原新党の話は悪いことではない。
亀井氏の策謀にさえ乗らなければ、石原氏は自分が都知事を辞めて国政に転出することを決断するだけで実に大きな仕事をすることになる。
国政においては、世代交代に向けた大きな引き金を引くことになる。
東京都政にとっては、大阪の橋下氏のような、維新を旗印にした新しい政治のリーダーを産みだす切っ掛けを作ることになる。
石原新党には何も期待しないが、石原氏が都知事を辞めて国政に転出すること自体は大歓迎である。
石原氏が出るのならやはり東京1区がいい。
与謝野というかつての同志がいる選挙区ではあるが、都知事経験者が出るとしたら1区しかない。
私が期待しているのは、石原氏ではなく石原氏の後に東京都知事の椅子に座る人である。
誰が名乗りを上げてくれるのか分からないが、次の都知事X氏と大阪の橋下、愛知の大村氏が手を組むのが一番いい。
X氏は、やはり若い人がいい。
橋下氏や大村氏と息が合う人がいい。
まあ、また夢みたいなことを言っている、などと腐す人も現われるだろうが、結構私は本気である。
夢を描くなら、出来るだけいい夢にしたいものだ。
(3・11がなければ、昨年の4月に衆議院の解散・総選挙になった可能性が高かった。
菅内閣の行き詰まりは誰の目にも明らかだったから、3月の末頃菅総理は平成23年度の予算関連法案を通すためには話し合い解散か内閣総辞職を余儀なくされていたはずだった。
石原都知事の出番が、その時くる。
私は、そう思っていた。
3・11がすべてを変えてしまった。
私の先読みもその時点で終わってしまった。
今、私はこれからの日本を出来るだけいい方向に持って行くための、前向きな話をしょうと思っている。
この話も、その一環である。)