さすがにインターネットは早い。
ラジオで、今朝の4時に防衛省から沖縄県庁に対して辺野古の環境影響報告書が届けられたというニュースを聞いたばかりだったが、読売が既にインターネットで配信していた。
それにしても、防衛省の政務三役なり官邸さらには政府与党の執行部の面々は何をやっているのだろうか。
私が、行こう。
そう名乗りを上げる人が誰もいなかったのだろうか。
沖縄の人たちから強い反発を受けることは必至だったが、反発を恐れ、あるいは混乱を避けるために政府から誰も行かないで、まさに沖縄の人たちの油断を見透かして午前4時というとんでもない時間帯に大事な環境影響報告書を防衛省の事務局員が沖縄県庁に事務的に届ける、という感覚が私には分からない。
どんな反発があろうとも、政府としてやるべきことだと思えば粛々とやらなければならないことは当然だ。
はじめから逃げ腰だと、伝えるべきことも伝えられない。
こういう姑息なことをすると、おう、野田内閣はまた肝心なときに逃げた、ということになる。
沖縄に対して誠実に向き合おうとするのであれば、どんなことがあっても防衛大臣なり官邸の要路にある人間が沖縄に飛ぶべきであった。
野田内閣が如何に誠実であるかを示す絶好のチャンスを、野田総理はまた逃した。
知恵がない。
誠実さがない。
後のたたりを恐れて、ただ逃げるだけではないか。
大西郷ならこういう時に、自分はどうなってもいいから私を派遣してくれ、そう申し出ただろう。
民主党の中には、そういう人物はやはりいなかった、ということか。
どんな事態になっても、最後まで誠実さを貫くこと。
私だったら、自ら沖縄を訪問すると同時に、別途環境影響報告書は郵送して確実に沖縄県庁に送達できる手はずを整える。
形だけ整えようとするから、こんなことになる。
もっと沖縄の人の心を大事にすべきである。
まあ、今となっては遅いだろうが、それでもやれることは何でもやることだ。
政務三役の出番を今からでも作ればいい。
参考 読売配信記事
「「普天間」評価書、沖縄県庁に未明に搬入
読売新聞 12月28日(水)6時33分配信
沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に関し、防衛省が26日に県宛てに発送しながら、移設反対派の妨害で届けることができなかった環境影響評価書について、沖縄防衛局は28日未明、県庁舎内に運び込んだ。
同防衛局などによると、午前4時10分頃、防衛局の車両が県庁に到着し、職員数人が評価書の入った段ボール箱16個を庁舎内の警備員室に運び込んだ。
防衛省は26日に評価書を発送。27日に配送業者が県庁舎内に運ぼうとしたが、反対派のメンバーに取り囲まれるなどして阻まれていた。」