今更のことのようだが、これからの日本の政治の動きを知るためには重要なことだと思うので一言言及しておく。
内閣が閣議決定を経て国会に提出した法案を議員立法と区別して閣法と言う。
この閣法の成立率が低いというのは、いくら内閣が必要だと思って提出した法律案であっても国会は通らない、ということを端的に示している。
野田内閣がこの臨時国会に提出した法律案の成立率は、34%だそうだ。
過去20年で最低だということだから、野田内閣はよほど無能かヤル気がない、ということになる。
今の国会の状況では通らないのは仕方がないと見る人は、野田内閣に対しておよそ期待していないということだ。
失望しないためには期待しないこと、などとは言うものの、無能だったりヤル気がなくて仕事をサボっているのだったら絶対に許してはならない。
34%は、どこの世界でも落第点である。
政権の座に就いてから100日間のいわゆるハネムーン期間中での法案成立率が34%ということは、対決法案、重要法案が手ぐすね引いて待っている来年の通常国会では、よほどの奇跡が起きない限り殆どの重要法案は成立しないということだ。
落第点のついた野田総理の支持率がこれから上がる要素はない。
ついに来年1月に予定した訪米日程も取りやめになったようだ。
訪中の日程も先送りということで、野田内閣の外交面での躓きがどんどん表面化している。
来年は、アメリカもロシアも韓国も自分の国の大統領選挙一色になる。
日本が国際政治の舞台でどんなに騒いでも、おそらく歯牙にもかけられない状況になるはずだ。
日本外交、冬の時代を迎える。
如何にも寒そうだ。
こういう時は、日本の国内で何か燃える材料を作る必要がある。
寒い、寒いといって身を縮め、内に籠っていたのでは、みんなが凍り付いてしまう。
私は自分のブログを通じて一生懸命解散風を吹かせようとしているが、今は解散風より臆病風の方が強そうだ。
解散風は人を熱くさせるが、臆病風は本当に人を凍りつかせてしまう。
困ったものだ。
参考 読売配信記事
「今国会の法案成立率は34%…過去20年で最低
読売新聞 12月9日(金)20時40分配信
9日に閉会した第179臨時国会で、成立した政府提出法案(前国会で継続審議とされた案件を含む)は38本中13本、成立率は34%にとどまり、過去20年間で最低となった。
東日本大震災復興関連の予算や法律には野党も協力したが、首相が成立に強い意欲を示していた国家公務員給与削減法案や郵政改革法案などは民主、自民、公明3党の修正協議が不調に終わったためだ。
自民党の小泉進次郎衆院議員は9日、国会内で記者団に「成立率3割4分。野球だったらいいバッターだけどね」と皮肉った。民主党の輿石幹事長は9日、野党との協調について記者団に、「今『こんな方法がある』というなら、教えていただけませんか」と逆質問した。」