民主党代表選挙を楽しくする方法 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

菅総理が今朝の閣僚懇談会で8月30日に内閣総辞職することを表明したそうだから、もうウルトラCはないと信じていいだろう。

前原氏が今夕正式に民主党の代表選挙に名乗りを上げることになったが、ここに来て自民党の執行部から前原氏不適任説が噴出し始めている。
何らかの思惑に基くのだろうか。

前原氏が名乗りを上げて小沢氏がこれに乗ってしまい、あっという間に前原氏に民主党が一本化されたのでは自民党としてやりにくくなるから、前原氏では民主、自民、公明の3党協調体制の構築は出来ないというメッセージを発信して暗に野田氏に立候補を促しているという見方、前原氏に対して自民党は反対だというメッセージを発信して逆に前原氏に民主党内の支持が集まるようにしているという見方、さらには、何にも考えないでただ自分の個人的な感情を表明しているだけという見方がそれぞれに成り立つ。

今の段階では自民党は余計なお節介はしないで、ドーンと大きく構えていた方がいい。
人の足を引っ張るような言動はどうにも見苦しい。
人の悪口はそれに相応しい大物に対してすべきで、これからの人に対してはむしろ優しく応対した方がいい。

前原氏が無事民主党の代表になっても、それで何事も民主党の思い通りになる、という状況ではない。
民主党にとっては多分最後の切り札になるはずだ。
前原氏が自分の議員生命を賭けて代表選挙に打って出ることを表明したのだから、自民党も真剣にこれを受け止めて自民党の体制を整えることに専心すればいい。

海江田大臣は結局大臣辞職のタイミングを失ってしまった。
海江田氏も男を下げてしまったから、これからどんなにもがいても民主党の中で支持を拡げることは出来ない。
馬淵氏はもともとこの難しい状況で一国の総理を務めることが出来るほどの経綸がない。
小沢鋭人氏も前原氏を超えるだけの力はない。

結局は前原氏、野田氏、鹿野氏の三人に集約されそうな流れになってくる。
二人だけで争うよりは、三人の方がいい。
違いが見えてくる。
候補者の政策が少しは聞こえるようになるだろう。
民主党の国会議員の一人ひとりの考え方や行動がより見えるようになるかも知れない。

密室での多数派工作などしないで、すべてをオープンにして堂々と戦えばいい。
勝っても負けても胸を張れるように、クリーンな選挙に徹することだ。
小沢氏や鳩山氏、輿石氏などの思惑など吹き飛ばして、楽しく代表選挙を戦うことだ。
野田氏はここで前原氏に譲って、前原・野田連合軍を組んでみたらどうか、とも考えてみたが、それでは早くから名乗りを上げた野田氏が気の毒である。
ここは、野田氏も最後まで戦ってみることだ。

野田氏の弁論能力は相当なものである。
この際野田氏の弁論を聞いてみる価値はある。

鹿野氏は地味だが堅実な人である。
既に30人以上の推薦者がいるようだから、鹿野氏を担ぎ出そうとした若い人たちの心意気を買って、やはり最後まで戦うことである。

戦いは、楽しくやるに限る。
裏取引などしないで正々堂々思い切って自分の所信を語ることである。

前原氏が名乗りを上げるだけで民主党も変わることが出来る。
いいことではないか。