植草一秀氏の懸念を無視してはならない | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

これまで政治や司法の問題を取り上げるときに国会議員以外の方の書かれるブログにはあまり注意を払ていなかったが、今朝のブロゴスランキングを眺めていておやっと思うような記事を目にしたので皆さんに注意を喚起しておきたい。

植草氏の刑事事件については、私には判断材料がないのでコメントは差し控えさせていただくが、植草氏の今回の指摘は極めて重要である。

ある市民運動家の方が痴漢の容疑で逮捕され勾留請求されたが、事件を担当した女性裁判官が勾留請求を却下したため釈放になった、というケースについての報告である。
植草氏の言によると、この事件は公安当局による謀略冤罪事件の疑いが濃厚だということだ。
まさかと思うが、植草氏の言うとおりの事実経過だとすると由々しき問題である。

中国や北朝鮮のような強権国家では似たような話があったが、治安重視の国ではスパイ小説もどきのことが行われていると聞く。
日本ではそんなことはあり得ない、と言い切れないところが問題である。

植草氏は自分が警察の取り調べを受けたことがあり、逮捕され勾留され、さらに起訴されて有罪判決を受けたから、自分の肌身で警察、検察の取り調べや裁判の問題が分かるのだと思う。

狙いをつけた相手をどうやって落とすか、という目で事件を見ると、それまでとはまったく違って見えるものだ。
私は弁護士だから、植草氏の指摘することの意味がよく分かる。
事件の真相は依然として藪の中だが、警戒しておくのに越したことはない。

児童ポルノ所持処罰法案の審議の際には、特に注意して欲しい。

所持に至った経路を立証しなくても単純所持だけで刑罰を科せるようにすると、とんでもない事件に巻き込まれることがある。
所持の概念を拡張解釈して、間接占有でも所持のうちなどとなったら、それこそ大変なことになる。
皆さん、分かっておられるだろうか。