堀江貴文氏の勘違い | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

ライブドアの堀江貴文氏が昨日収監されたが、こういうことは本来お祭り騒ぎの対象にすべきではない。

面白おかしくこの短い人生を生きてやろう、太く短く生きてやる、などと思っているのかも知れないが、裁判や刑の執行ということに対しての敬意や厳粛な思いというものをそもそも欠いているところに問題がある。

世間を甘く見ているようだ。
受刑生活は、ダイエットのためにあるものではない。
多くの人は、警察や検察の取調べを受けただけで人生が狂う。
ライブドア事件で犠牲になった人も確かいたはずだ。

自分一人のことばかり考えているから、最後の最後まで馬鹿騒ぎをして、収監されるのにわざわざモヒカン刈りにしてしまったのだろう。
堀江氏は勘違いをしているようだ。
わざわざ自分を虚仮にしている。
自虐ネタを濫発しているようなものだ。

こういう堀江氏の勘違いをこれ以上増幅させないことだ。

本人には自分の見苦しい姿が見えないのだろうが、実はずいぶん汚い。
不健康そのものだ。
収監されるまでに葛藤があったのだと思う。
はしゃいでいる割に、その所作に美しいところがない。
ずいぶんと不摂生な生活を送っていたのではないかと思うような外貌をしている。
若い人たちは堀江氏を英雄視などしてはならない。

日本の刑務所はずいぶん環境が良くなっていると言う人もいるが、受刑生活は基本的に個人の人格を否定するところから始まっている。
普通の人は、二度と行きたくないと思うようなところである。
精神の平衡を保つために毎日経典を読む人もいるくらいだ。

刑務所は、何も好んで行くような場所ではない。

修養を目的とすることはいい。
しかし、ダイエットのために収監されるというような、不謹慎なことは口にすべきではない。
しゅうよう、違いである。
自ら収監のために検察庁に出頭する時は、斎戒沐浴、精進潔斎し、心静かに赴くのが普通である。
決して、はしゃぐようなことではない。

おそらく中に入られたら1ヶ月でも2ヶ月でも早く出所を希望されるようになるはずだ。
それこそ、1週間でも1日でも早く出して欲しいと言ってきた受刑者を私は知っている。

私は堀江氏の豊かな発想力、行動力、感性に期待している。
刑期を終えられたら、新たな発想で再び縦横に活躍していただきたいと願っている。

だからこそ、あえて苦言を呈しておく。
私のこの一文が堀江氏の下に届くことを祈っている。