いっぺんには頂上にまで上らない | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

木遣りの話をしていた。


日本の伝統文化として残しておきたい、ということになった。

大きな建築工事の現場では今でも木遣りが登場するところがあるそうだが、殆ど見かけることはない。

そういえば自民党本部に木遣りの方々が揃いの半纏を着て来られていたな、消防の出初式で見たことがあったな、などという話をしていて、話がどんどん広がっていった。


若い衆がとんとんとんと梯子を駆け上り、てっぺんで逆立ちをする。

足を梯子にかけて、両手を離して宙で見栄を切る。

かっこいい。

けど、怖いだろうな。


そういう話になった。


いや、あれは慣れだよ。

慣れれば怖くなくなる。

ビルの工事でも下の階から順番に鉄筋コンクリートを打っていけば、10階でも20階でもそんなに怖くない。

鉄骨でいっぺんに組み上げると、それはそれは怖い。

とても下など見ていられない。


一級建築士をしておられた方からそんな話をお伺いした。

今朝のラジオ体操の後の、噴水の周りでのストッレチを兼ねた放談会での話である。


うん、これは民主党に当て嵌まるな、と一言感想を述べて家に帰ってきた。

テレビで、若田光一さんが国際宇宙ステーションの船長になる、というニュースを放映していた。

インターネットで確認したら、時事通信は次のように報じていた。


宇宙航空研究開発機構は17日、宇宙飛行士の若田光一さん(47)が2013年末から半年間、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在し、このうち後半の2カ月間は日本人として初めてISSの船長を務めると発表した。若田さんの宇宙飛行は4回目となる。ISSには09年3月から4カ月半、日本人で初めて長期滞在し、日本実験棟「きぼう」を完成させた。
 宇宙機構によると、若田さんは「任務の重大さをかみしめている。ISS全体の利用の成果を最大限に出していけるよう全力で準備と訓練に取り組んでまいりたい」としており、立川敬二理事長は「彼の経験と人望によって大役を必ず果たしてくれると確信している」と期待を寄せた。


宇宙空間で日本人がキャプテンになる時代がついに到来した。

凄い、と思った。


しかし、若田さんは既に3回経験がある。

どんなに凄い人でも、初めから宇宙でのキャプテンに選ばれることは無かっただろう。

何事も着実に経験を積んでいくことが大事だ、とあらためて思ったところである。


何事も十分な準備と訓練が必要である。

十分な準備と訓練が出来ていない人は、こんな大役を引き受けてはならない。

もう一度、初めからやり直し!


そう、民主党の皆さんに申し上げる。


十分な準備と訓練がないのに宇宙に飛び出すようなことは、宇宙人にしか出来ない。

私たち普通の人間は、どんな場合も、手順を踏んで一つ一つその時々の課題をクリアーしながら前へ進む必要がある。

力が足りないときは、力を蓄えればよい。

すぐさま結果を出せないこともあるだろうが、努力さえしていれば多少の回り道をしても必ず結果は出せる。

いけないのは、現状で満足したり、難しいからといって努力することを止めることだ。


民主党の皆さんには、もう一度原点に立ち戻って、最初からやり直して欲しい。


皆さんには、夢があったはずだ。

その夢を忘れて、現在は自分の保身に汲々とされているように見える。

国民には迷惑だ。


さあ、初めからやり直し。


さて、試験のシーズンである。

上手くいく人も行かない人も出てくるのが受験である。

受験と言うのはそんなもの。

上手くいかなくとも、それでガッカリすることはない。

今、自分の思い通りの結果を出せなくても、努力していればやがて必ず道が開ける。


いっぺんに頂上になど上るものではない。


足元をしっかり固めながら、一歩一歩着実に上っていくことだ。

本当の実力が備わるまで待つことも大事だ。

上り坂で躓いても擦り傷で済む。

下り坂で足を踏み外すと、大怪我をする。

時には、命を失うこともある。

本当の力を養え、ということを教わったと思って、感謝しながらもう一度登ればいいだけだ。