菅内閣に対する公明党の対処方針が確定したようである。
現在の国会でキャスチングボートを握っている公明党がこの通常国会中の菅内閣の総辞職や衆議院の解散・総選挙を求めるに至っている、というのは重要である。
山口氏は私と同じ弁護士で、弁護士会の会派活動では同じ執行部にいたことがある。
真面目で、かつ有能な弁護士である。
今日の参議院本会議で代表質問に立っているが、論旨も明白で言語も明瞭である。
ほう、いずれは総理大臣候補の一人に擬せられるようになるな。
これが私の率直な感想である。
外国人地方参政権問題など公明党が推し進めようとしている政策にはどうしても賛同できない部分があるが、人材としては悪くない。
しかし、いくら有能な国会議員であっても参議院議員が首相指名選挙に立候補するのは勘弁してもらいたい、というのが私のお願いである。
内閣総理大臣に衆議院の解散権がある、というのが現在の日本の憲法習律のようだ。
私はそういう解釈に反対しているが、私一人が反対しても世の中は変わらない。
現実には内閣総理大臣には衆議院の解散権がある、ということで事態はどんどん進んで行ってしまう。
舛添氏を自民党の総裁や総理大臣に推す声もあったが、私は舛添氏が参議院議員だから、という理由で反対した。
参議院議員が総理大臣になって衆議院を解散するとどうなるか。
参議院議員である総理大臣は国会議員のままだが、衆議院議員は解散の瞬間に国会議員でなくなる。
これでは内閣総理大臣の権限が強大過ぎて、専制国家への道を開くことになる。
そんなことになっては、大変だ。
どんなに有能な参議院議員であっても、内閣総理大臣になって国政を主宰する大志を抱いているのであれば、参議院から衆議院に移ってもらわなければならない。
これが、私の考えである。国政のキャスチングボートを握っている者がいつ内閣総理大臣になってもおかしくない政治状況になってきた。
そんなことはあり得ない、と皆さん思っているだろうが、本当に苦しくなったときには何でもある。
あの細川さんが総理になった時の舞台裏や村山さんが総理になった時の当時の自民党や社会党の動きを思い起こせば分かるはずだ。
これからそういうことが起きるかも知れない、と考えると、公明党代表の山口氏はそろそろ参議院から衆議院に移っていた方がいい。
小沢問題に一向に進展が見られないので、あえて公明党問題を取り上げてみた。
皆さんのご意見をお伺いしたい。