検察改革 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

犯人隠避罪が囁かれている。


現職特捜検事が、ことさらに政府の高官を陥れるために証拠物に手を加え、確たる証拠もないのに公判請求し、公判の審理の途中で無罪の心証を得たのに、起訴を取り下げず、被告人の勾留状態の継続を図った、ということだから、これは単なる証拠隠滅事件ではない。

どの構成要件に当て嵌めるのが適当かは考える必要があるが、特別公務員職権濫用罪には該当する可能性がある。


証拠物改竄の事実を知りながら、これを単なる過失として処理し、上級庁への報告を怠った上司の法的責任が追及されるのは当然である。

犯人隠匿、という語感がぴったり来る。

これは組織的な不正行為であり、犯罪行為である。


どこの新聞にも、同僚検察官が事実の公表を上司に迫っていた、検察庁内部で大きな問題になっていた、と書かれているから、同僚検事のそのような証言が確認されているのだと思う。

正義を実現するはずの検察官の犯罪行為である。

絶対に許してはならない。


この問題については、司法の独立とか三権分立などという理屈で国民の批判をかわすようなことがあってはならない。


国会は、国権の最高機関として、徹底的に今回の検察の不祥事の解明に当たるべきである。

どんなことがあっても、この問題は政局の材料にしないでいただきたい。

そのくらい大事な問題である。


出来れば、与野党協力して議員立法で検察庁改革特別法を成立させ、有識者による公正、中立な第三者委員会を設置する等各政党の思惑に左右されないような工夫をしたうえ、徹底的な事実の解明、関係者の責任追及及び再発防止策の審議をして欲しいものだ。


さて、現職の国会議員の皆さんには、そういう知恵はおありだろうか。