選挙の現場に通じている人は、よく言う。
折角弁護士という素晴らしい職業についているのに、なんで泥沼に足を踏み入れるようなことをするんだろう。
止めた方がいいのに。
先日お会いした市会議員の方が、私は本当はそう思っていたんですよ、と話された。
確かに泥沼である。
当選してしまえばいいのだが、当選できない間は泥沼である。
ずぶずぶと泥濘に足を取られてしまうようなところがある。
どうしたらいいのか。
一日も早く当選させていただき、思う存分国会議員としての仕事をさせてもらうに限る。
しかし、これは余程の運に恵まれなければ叶わないこと。
次善の策は、落選中は弁護士の仕事も十分出来るような体制を取ることである。
忘れられない程度に地元の会合や行事に参加し、駅頭活動だけは毎日欠かさない。
ブログは毎日更新し、政治を志す者として、なるべくいい内容のブログを発信し続ける。
そして、どんなことがあってもへこたれない。
自分の肥やしになると思って、様々な苦労を楽しむ。
頭でっかちにならないよう、とにかく身体を動かす。
祭りに参加したら、準備段階から後片付けまで全部付き合う。
頭の疲労だけではストレスが溜まるので、そのときは頭と同じ程度に身体が疲れるように運動をする。
常に小さな目標を掲げて、毎日これを達成するようにする。
駅頭に立ってビラを配布するときは、50枚なら50枚、受け取ってもらうように頑張る。
おはようございます、という挨拶をするときは、同じようにおはようございます、と挨拶を返してくれる人の人数を毎日数える。
1日50人と会う目標を掲げたら、何も考えないで愚直にこれを実行する。
周りの目を気にせず、ひたむきに我が道を行く。
これを繰り返していたら、結果的に泥沼を避けたことになる。
目標を見失うから、泥沼に入る。
目標を見失うから、将来に対する希望を失い、泥沼に足を取られてしまうのだ。
目標を見失わないで、あくまで一歩一歩着実に歩んでいれば、私たちは泥沼を避けることも出来るし、一旦泥沼に足を取られてもそこから抜け出すことが出来る。
これが15年間の政治生活から私が得た教訓である。
おそらく何にでも当て嵌まるのではなかろうか。