ありがとうございました。
ラジオ体操が終わったら、そう声をかけられた。
最近は私がラジオ体操の指導員みたいな立場で体操の指揮を取るから、ラジオ体操の会場の帰り際にそう声をかけてくれる人が多くなったが、今日の、ありがとうございました、は特別だ。
「孫娘が昨日、ラジオ体操の判子を貰いまして、ありがとうございました。喜んで帰りました。」
昨日、ラジオ体操が終わったら、前の方に出てきた小学生がいた。
首にカードをぶら下げていた。
出席の判子が欲しいようだった。
青葉台公園のラジオ体操の会場にはいつも100人くらい集まっているが、ラジオ体操の出席カードはない。
夏休みに子供たちが参加しても、任意のラジオ体操の会場なのでラジオ体操のカードは作っていない。
正式の指導員がいる訳でもない。
しかし、子供にとってラジオ体操は夏休みの大事な行事の一つ。
朝霞に行ってラジオ体操に参加したことの証明が欲しい、ということのようだ。
たまたま、私のバッグに判子があった。
足腰を鍛え、背筋を伸ばすために、最近は本を5,6冊入れた黒いバッグを背中に担ぐようにしている。
ちょっと待って、と探して、その女の子の出席カードに私の判子を押してあげた。
よっぽど嬉しかったのだろう。
今朝、そのお孫さんのおばあちゃんが、私を呼び止めて、ありがとうございました、と挨拶されたのである。
鴻巣から来られたお孫さんのようである。
どうやら今日も、何かいいことがありそうだ。