複数の視座を持つ | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

おはようございます。


幕臣たちの明治維新(講談社現代新書・安藤優一郎)を読みました。

これはいい本です。

私たちが気がつかなかったことを、丁寧に追跡し、本当のことを教えてくれる。

目から鱗の一冊です。


なんでこんな簡単なことを忘れていたのかな。

そう思い知りました。

いつになっても私たちは謙虚に学ぶ必要があります。


実証的にものを見るということが如何に重要か。

複眼的にものを見る、ということを考えたことがありますが、単なる複眼では足りない。

複数の視座を持つことが重要だ。


そう思っております。


「官軍つまり明治政府に反旗を翻したのは、徳川家臣団のごく一部に過ぎなかった。その大半は、徳川家の恭順路線の方針に従い、徳川幕府から、薩摩・長州藩を主軸とする明治政府への政権交代を受け入れるのである。

徳川家の家臣(幕臣)の数は、旗本・御家人を合わせると3万人強にものぼった。家族や家来たちを含めれば、その数倍。

ところが、時代劇はもとより、歴史の教科書でも、明治に入った途端、徳川家臣団についての叙述はなくなり、歴史の表舞台から消えてしまう。消されてしまったというのが真実に近いだろう。

一体、彼らはどこに行ってしまったのか。何をしていたのか。そして明治という時代を、どのように見ていたのだろうか。」


本書のまえがきに、こう書いてありました。

一読されることをお薦めします。

息子の書棚には、こんないい本がある。


皆、よく勉強するものですね。