自由民主党を刷新する第三世代の会マニフェスト | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

ようやく、私たちの旗ができた。

自民党のマニフェストは解散後に明らかにされるようだが、旧来の手法で出来上がったマニフェストでこの選挙を戦うのはしんどい。


今回の選挙を悔いなく戦うためには、自分が同志と思う仲間と作り上げた自分のマニフェストを明示する必要がある。

私にとっては、第三世代の会は重い存在だ。

彼らと共に戦うのであれば、戦い甲斐がある。


自民党の中の本当の同志的結合に成長する可能性を秘めているのが、自民党を刷新する第三世代の会である。

とにかく熱い。

皆さんにも是非一読頂きたい。



自由民主党を刷新する第三世代の会
「第三世代マニフェスト」


我々は、
旧弊を焼き尽くし、
立党の志を取り戻す。
その志の旗のもと、
上からの圧力に屈しない、
横からの誘惑に負けない、
内なる流血を厭わない。



第三世代の志 


かつてない経済危機の中、ねじれ国会と相まって日本政治の不在はこれまでにない閉塞感を引き起こしている。自民党は、国民の期待に臨機応変に応えることができず、史上最低の不支持にあえいでいる。一方、野党も、外交などの基本的な国家指針についてさえ、まとまれないでいる。
そもそも自由民主党は、戦後の灰燼に帰した国土から未曾有の経済成長を成し遂げ、自由主義を守り、敗戦に傷ついた日本人の心に誇りを取り戻した。


この時代を自民党「第一世代」とすると、冷戦終焉を期に激変しはじめた国際情勢下において、「第二世代」は国家戦略に基づいた外交政策、経済政策を示せずに今日の停滞を招いている。
現行憲法の自主改正を志した立党の精神に立ち返り、明確な国家戦略を掲げ、志高い国民と歩む第三の時代を切り拓くべく、今世紀に入って国会議員となった我々は自民党の「第三世代」を名乗り、党と政治の刷新を図ることとした。


タブーを恐れずに国家ビジョンを示し、新たな時代の突破口を開かんとするものである。
我が会は多くの議論を重ねながら、目指すべき価値観とビジョンについての合意を形成してきた。身を切る本気を示して国民の心を取り戻そうと、独自のマニフェストを「志の旗」としてまとめ、党内外に訴えることとした。

我々はこの「志の旗」の下に、上からの圧力に屈することなく、横からの誘惑に負けることなく、内なる流血を厭うことなく、行動する。

旧弊を焼き尽くし、再生を期すものである。


「第三世代マニフェスト」 ~志の旗を掲げて~ 

【1】道州制 ~100年先の日本の設計図を描く~


幕藩体制が廃藩置県によって実質的に解体されたように、道州制を通じて中央集権体制から地方主権体制への移行を図る。国のかたちの改革を日本再生の最後のチャンスと位置づけ、2015年をめどに地方からの視点で道州制を見つめ直し、次のことを実現する。

① 国の補助金は全廃し、国内業務に関わる国の出先機関は道州に移譲する
② 分権に応じた国会議員の削減を行う。
③ 国家公務員の半数を地方公務員化する。
④ 国・地方合わせて5兆円のコストを削減する。
⑤ 基礎自治体の自治制度は道州において決定する。
・ 地方自治法は道州制のもとでは、国の立法権からはずし、道州法によることとする。国からの市町村合併の「押し付け」はなくし、基礎自治体の自治制度は道州において決定する。
⑥ 道州を設立する際には都道府県の債務を国が引き受け、新しい道州がまずは無借金から出発できる方策を検討する。
⑦ 関税の定率権を道州に付与する。


<当面の地方分権に関する課題>
   ・国及び地方の直轄負担金を全廃する。一方で、地方から国に対する補助事業の実施を可能とする。


【2】党・政治改革、行政改革 ~身を切る姿勢で信頼回復~


第三世代の会は、党のガバナンスを見直し、党内民主主義を徹底する。既に世襲の制限、議員定数の是正、政治資金管理団体の引継ぎの制限などについて、合意している。これは、政治家に苦労をしながら成長することを求める決意である。創業者のたくましさと、思いやりを併せ持つ政党を目指す。


①党・政治改革

<政策決定過程の見直し>
・ゼロベースで部会・調査会のあり方を見直す。副大臣や政務官に党の役職を兼任させるなど、政府と党が一体となって意思決定できる仕組みに改める。 
また、自民党推薦の首長には、党内議論への参加権を与える。


<多様な人材の登用>
・国会議員候補の登用は、多様な人材に開かれたものと改め、世襲制限を課した上で公募を行い、予備選挙の実施などオープンなものとする。


<参議院改革>
・任期の長い参議院には安定的な政策を期待してそのあり方の見直しを行い、条約の審議における優越権などを与える。その代わりに、衆議院に参議院の解散権を与える。
・参議院における党議拘束を基本的にはずす。


②霞ヶ関改革

<政治のリーダーシップによる柔軟な省庁再編>
・国家行政組織法を改正し、省庁設置法を廃止した上で、政令で省庁を機動的に再編できるようにする。


<内閣に予算編成権を付与>
・予算編成事務局は内閣直轄とし、予算編成を総理大臣の下で行い、予算編成過程を「見える化」する。


<国家公務員の65歳定年制の導入>
・公務員の完全定年65歳制を実施し、一切の「天下り」を禁止する。民間の定年も公務員に準じて引き上げる。
・一定年齢以上の公務員については、給与の減額を行う。
・民間との人事交流を活発化し、一定割合の幹部を民間から登用する途を開く。


<国民監査制度の導入>
・地方自治体に対しては、住民監査請求と住民代表訴訟がある。これに並ぶ「国民監査請求・国民代表訴訟」を法定し、公務員の違法な行為について、国民にもチェック機能を付与する。また同時に、公会計制度についても機能を強化する。


【3】公益体験制度 ~何をしてもらうかではなく、何ができるか~


若者に「社会貢献活動を通じた心の学習」の機会を提供する。
社会人になる前に一定期間、社会貢献を通じて、助け合う価値観と社会に対する節度を養ってもらう。具体的には、高校や大学その他の機会に「公益体験」の提供を行い、履修者には単位を付与する。公益体験として、介護・福祉補助、保育補助、農林水産業補助、防衛業務補助などを義務付ける。


基本文書


設立の趣旨
一、本会は、上からの圧力に屈せず、横からの誘惑に負けず、内なる流血を厭わず、日本国と国民のために、自民党の刷新を志す者をもって設立する。


規約

一、定期不定期の会合に参加することを強く求める。胸の内を語ることを歓迎する。
一、対外的な行動は、会合において衆議の至る所を、参加した者において行う。


組織

一、会合の参加者は、当人が拒まない限り、幹事である。
一、幹事のうち、精勤の者は、代表世話人となる。
一、事務運営の都合により、幹事長、事務局長等を置く。


当面の活動

一、自民党の人材発掘・育成の問題について、「国民政党・唯一の責任政党」との矜持の下に、あるべき姿を探る。具体的には、議員の世襲制限、議員定数などの議会制度改革、自民党の政策決定過程の改善、その他の政治改革を進める。
一、国地方を通じた統治のあり方について、日本国の今後永きにわたる存続と発展の観点から方向性を探る。特に、地方の観点からの道州制の推進、予算の国民監視の強化、公務員制度改革などに取り組む。
一、国民政党・唯一の責任政党であるべき自民党のとるべき価値政策について、思いを語り、合意の形成を目指す。この問題に、社会貢献活動のあり方を含む。
一、来る衆議院選挙において、互いに協力し合い、勝利を目指す。


○参考1 代表世話人


・柴山昌彦 早川忠孝 松浪健太 上野賢一郎 木挽司 清水鴻一郎 
萩原誠司 広津素子 牧原秀樹
・礒崎陽輔 末松信介 丸山和也



これまでの活動


(2月20日) 第1回 準備会
・仮世話人9人が集まり初会合。世襲問題など、国民の信頼回復策を協議。
(2月27日) 第2回 準備会
      ・政治改革、党改革について幅広く議論。体系的に議論を進めるために礒崎がペーパーをまとめることに。
(3月10日) 第3回 懇親会
      ・礒崎ペーパーに沿って、議論を開始。「政治家自らが身を切る姿勢を示し、自民党らしさを取り戻す」ことを確認。反党的な動きに与せず、個別の政策論には深く立ち入らず、党・政治改革や国家の基本政策に焦点を絞ることで、閉塞感を打破する方針を確認。まずは、火曜日を定例日とし、少人数でコンセプトを固めることに。
(3月17日) 第4回 懇親会
      ・引き続き礒崎ペーパーに沿って議論。
(3月24日) 第5回 懇親会
      ・世襲問題について識者のヒアリングを行うことを決定。
(3月31日) 第6回 準備会・勉強会
・ジャーナリスト・上杉隆氏について、世襲についてヒアリング
(4月 7 日) 第7回 懇親会(ななは)
      ・①党・政治改革、②道州制・地方分権、③価値政策の3本柱で活動することで合意。
(4月14日) 第8回 準備会・勉強会
・公明党・桝屋敬悟氏を招き、世襲についてヒアリング
(4月21日) 第9回 準備会・意見交換
・菅義偉・選挙対策副委員長と、世襲についての意見交換
   ・政治改革・党改革の具体案を協議。
(4月28日) 第10回 準備会・勉強会
・若者の社会貢献についてヒアリング(NPO法人フロレンス・NEC社会企業塾・NPO法人ETIC. 防衛省)
(5月12日) 第11回 準備会
      ・衆議院1・2期生、参議院1期生を対象に「世襲についてのアンケート」実施を決定。
(5月26日) 第12回 準備会
      ・アンケート回収の担当者を決定。
(5月26日) 第13回 懇親会
      ・運営方針について議論。
(6月 4 日) 第14回 定例会
      ・「世襲に関するアンケート」の結果を公表。
・橋下徹・大阪府知事と道州制・地方分権に関する意見交換。
      ・正式に発足することを確認し、役職を決定。
申し入れ <会合後、古賀誠・党選対委員長にアンケート結果を報告するとともに、世襲制限の次期総選挙からの完全実施を要望>
(6月 9 日) 第15回 懇親会
      ・独自マニフェストをまとめるべきとの意見が出る。
(6月16日) 第16回 定例会
・菅義偉自民党選対副委員長と意見交換。
(6月23日) 第17回 定例会
・鳩山邦夫前総務大臣と意見交換。
・第三世代の会のそれまでの議論をふまえた基本文書を萩原が提示。
(6月25日) 申し入れ
・細田幹事長に、解散前にマニフェスト策定を急ぐよう申し入れ。
(6月30日) 第18回 在京議員意見交換会
・独自マニフェストを党執行部や首長に逆提案すべしとの合意。
・基本文書を松浪が加筆修正し提出。全員で加筆することに。
(7月 9 日) 第19回 定例会
      ・「第三世代マニフェスト」(第2版)について議論。
      ・独自マニフェストを掲げ、内外に訴えかけることで合意。
(7月14日) 第20回 定例会
      ・「第三世代マニフェスト」を議論のうえ、確定版とする。