予測されていたことが、どうやら始まったようです。
北朝鮮がついに核実験の再開に踏み切りました。
3200キロメートルを超える飛距離を示した弾道ミサイル・テポドンⅡの改良型ミサイルを開発した北朝鮮が、今度は地下核実験の再開を強行しました。
アメリカが世界的な金融危機、経済危機に直面し、アメリカ経済再生のための国内的な難問の解決に追われ、国際的な指導力が発揮しにくい状況に追い込まれているときを狙い澄ましたように、北朝鮮が瀬戸際外交に転換し、明らかに軍事拡大路線を取り始めたのです。
アメリカの核の抑止力が働きにくい場面になっております。
これを放置すれば、アメリカの核抑止力が無力化してしまいます。
アメリカとの同盟関係を基盤に日本の安全保障体制を構築していたのに、その基盤が今崩れようとしているのです。
核の拡散を防ぎ、アジアにおいて核を根絶するための対策を、今こそ超党派で進めなければなりません。
これは非常事態です。
非常事態には、非常事態に相応しい取組みをしなければならない。
私は、そう思います。
幸い、5月27日に党首討論が行われます。
国連はじめ国際社会に対し、日本としての核廃絶に向けた新たな、かつ強力な取組みアピールする必要があります。
世界で最初にして最後の被爆国・日本のこれからの政治を担うリーダーとして、核の無い世界を実現したい、という国民の強い願いを、是非とも国際社会に向けて発信していただきたい。
麻生総理と鳩山由紀夫民主党代表の力量が問われております。
あの口下手で、しかも仏頂面の小沢一郎氏でなくて良かった。
極端に対米不信を募らせている小沢氏の、現実無視で無謀極まりない国連追随主義を聞かなくて済みそうで良かった。
私は、そう思っております。
禍を転じて福となす。
この大事に対処するための新たな政治の枠組みを、是非作っていただきたい。
党首討論が実りの多いものになることを心から願っております。