政務官がこんなに不自由なものだとは | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

自民党の税制調査会小委員会が午後2時から開催された。

経済産業部会の重点要望事項についてアピールする大事な場なので、事業承継法制の自民党の立案責任者として是非事業承継関係の税制改正要望について説明していただきたい、と要請があった。


本年5月、通常国会で事業承継円滑化法(経営継承法)が成立した。

この中には、私が中心になって取りまとめた「遺留分に関する民法特例」が盛り込まれている。

この特例は、自社株式の生前贈与を前提とした特例であり、「株式の生前贈与を促進するための税制措置」が講じられなければ、民法特例の意味が半減してしまう。

「仏作って魂入れず」とならないよう、「生前贈与促進のための税制措置」を創設すべきである。


概ねこんな発言を担当者の私からしていただくと、小委員会の方向性が決まる。

外の人では迫力が出ないので、くれぐれも宜しくお願いしたい。

そういうことであった。


確かにそうだろうと思った。

そこで、出席を約束したが、結局出席できなかった。

午後1時から5時まで参議院の法務委員会が開催されるからである。


法務大臣政務官はあくまで大臣を補佐する立場なので、委員会開催中に党本部に行って部会で発言したりすると、委員会軽視と言われかねない。

トイレに行くぐらいなら許されるが、党の部会のため委員会を抜けることは控えたほうがいい。


秘書官や秘書課長などが大騒ぎして、私にそう言う。

国会の慣例がそうなっているのだろう。

いやはや、政務官がこんなに不自由なものだとは。

そう言えば、かつて税制調査会で当時の伊吹小委員長が、政務官は発言しないで下さい、などと増原議員の発言を制止したことがあったな。


物言わぬは、腹ふくるる技なり。

4時間も黙って委員会に座っているのは、さすがに辛い。

ダイエットに勤しんでいるのに、あれあれあれ、体重計が78キロを指している。