臨時国会を来月25日まで延長することになった。
給油支援新法の改正や金通機能強化法の改正が未だに実現していない以上当然の措置である。
あえて来年1月5日まで、としなかったことを評価したい。
日本の経済危機を乗り切るために与野党が小異を捨てて大同団結するための話し合いの余地を残した、と見ることが出来る。
あんたには期待しない、と言ってしまえば、そう言われた相手がどう思うかは、分かりきった道理だ。
あんたの協力がどうしても必要だ、お願いだ、と土下座をしてでも頼む。
過去の行きがかりを忘れ、ひたすら日本の国を思って、髪を振り乱して必死の覚悟で話し合いを求める。
そういう余地が残った。
自民党の部会で「昭和恐慌に学ぶ」、という勉強会が始まった。
日本が直面している経済危機の深刻さを真剣に受け止め、自民党として必要な施策の検討を始めた。
山本幸三部会長の下に経済通の議員が集まり始めた。
自民党は多士済々だ。様々な意見が出されているが、その中でも参議院の田村耕太郎議員の提言は秀逸だ。
そんなことができるか、と思うが、議論を重ねる内にこれが次の経済対策の柱になっていくのだろう。
自民党は、裾野が広い。
様々な分野の専門家がいる。
普段は大勢の国会議員の一人として自民党の年功序列の中で埋没しがちだが、いざというときに力を発揮する。
佐藤ゆかり議員も本来の力を発揮し始めた。
柳沢さんや津島さんもしっかりまとめ役としての役割を果たし始めた。
新人も中堅も、そしてベテランもそれぞれ仕事をし始めた。
日本が危機に遭遇している今だからこそ、こういう人達の力が必要になる。
麻生総理の一連の不用意な発言が引き金になって、党内で批判の声が上がり始めた
しかし、私はこれに与するつもりはない。
自民党は、一見してバラバラのように見受けられようが、最後は必ず纏まる。
私は、そう確信している。
これ以上麻生内閣を窮地に追い込んではならない。
これ以上日本を危機に晒してはならない。
そういう微妙なバランス感覚が自民党には働くからである。
今月の28日には、党首討論が開催されることになった。
第二次補正予算案の提出時期を巡っての麻生総理の方針のぶれや一連の発言に対する厳しい攻撃が予想される。
しかし、これはこれでいいことだ。
国民の見ている前で、胸のすくような論戦が展開されることを期待している。
そこで、民主t党の幹部にお願いしたい。
そんなに麻生内閣の経済対策を攻撃されるのであれば、直ちに代案を出されては如何か。
そうすれば、麻生総理もその内容を精査して、できる限り民主党の提案を織り込んだ新しい補正予算案を作成するはずだ。
その位の柔軟性と包容力はある。
私はそう思っている。
この非常時に政治が機能不全を来していたのでは、国民の不安や不安は一層高まる一方だ。
政治の要路にある方々は、心してこれからの国会運営に当たるべきである。