私が小池さんを支持する理由 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

今回の自民党総裁選挙は、実に過酷だ。




昨日は東京を朝早く出発し、大阪、高知の2カ所での街頭演説会。


今日は、名古屋と新潟の2カ所で街頭演説会が開催される。


飛行機を乗り継いでいかなければ、とても大阪、高知、名古屋、新潟と転戦することはできない。




こんな調子で、北海道から鹿児島まで、13日から21日までの9日間で合計17カ所で街頭演説会が開催される。


その移動距離は1万1100キロにもなるという。


こんな過酷なスケジュールは初めてである。




たかが自民党の総裁を選ぶだけの身内の選挙に、なんでこんなに膨大なエネルギーをかけるのか、と冷笑する人もいよう。




これまでの慣例通りであれば、衆議院で第一党の自民党の総裁が日本の総理大臣になるからである。


日本の総理大臣を直接、国民の手で選びたい。


そういう国民の率直な思いに答えるためである。




小泉総理が登場した平成14年の総裁選が転機であった。




自民党の国会議員、自民党の党員の投票だけで総裁を選ぶことは止めよう。


一般の国民には自民党の総裁選挙への投票権はないが、できるだけ一般の国民の思いが反映できるような総裁選にしよう。


だから、投票権のない人たちに向かって自民党の総裁候補が直接自分の思いを訴えるようになった。


だから、街頭に立って自民党の総裁候補が聴衆の反応を探るようになった。




街頭宣伝車の上に立って聴衆を見渡せば、実に手に取るように聴衆の反応が見えてくる。


今日は、人の集まり方が悪い。


今日は、こんなところで大きな拍手が湧いた。


ライバルの演説のこんなところで聴衆が頷いた。


そんなことが分かってくる。




東京や大阪などの大都市で、自己満足に浸ってなどはいられなくなる。


全国各地で街頭演説会を開催すれば、自然と人は謙虚になってくる。




この人達の全ての支持を得なければ日本の総理大臣にはなれない。


日本国の総理大臣になるということは、この人達全てののために働かなければならない、ということなのだ。




そういう思いが募るはずだ。




今日新潟で開催される街頭演説会に、私は小池百合子候補の随行員として参加する。


有権者の半分が女性である。


その女性やこれからの日本を担わなければならない若い人たちの思いを受け止める総裁候補を擁立したい、そういう思いから私は小池候補の担ぎ出しに一役を買った。




私のブログを熱心に読んで頂いている読者から、早川さんは福田さんを支持していたのではないか、小泉さんの改革路線の変更を求めていたのではないか、とのご指摘があった。


とりあえず、なぜ今小池さんを支持するか、私の考えをお示ししておこう。




既に小泉構造改革路線は、大きく変容している。


単純な構造改革路線の踏襲は、もはや不可能である。


方向性は基本的に維持しながら、より丁寧に、改革によって生じた歪みを是正する。


改革の痛みを癒すことが、今求められている。


そう、思っている。




おそらくその認識は、今回の総裁候補に共通だと思う。


表現ぶり、強調の仕方が違うだけである。


よくよく検討すると、政権政党として取れる政策の選択肢は多くない。


麻生さんも、与謝野さんも、石原さんも、石破さんも、皆国民本位、国民の目線で今の政治を捉えている。




だから、結果が麻生さんの勝利に終わってもいい。




大事なことは、常に国民の存在を意識し、聴衆の存在を念頭に、責任をもって自分の所信を訴え、国民の支持を得ようと努力すること。


独り善がりになったり、一部の利益の代弁者に成り下がらないようにすること。


そして、次の時代のリーダーにこの日本を確実にバトンタッチしていくため、今の内からその候補者に名乗りを上げて貰い、国民の目の前で切磋琢磨する様子を見せて貰うこと。




そのために小池さんに総裁選挙への出馬を求めてきた。




自民党の政策は、一人では決まらない。


あらゆる意見が自由に開陳され、その優劣が競いあわれる中で、徐々に収斂していく。


開かれた国民政党・自民党の政策は、個人的な信条やその場の思いつきなどでは決まらない。


あの小泉さんの郵政事業完全民営化でも、党内での激しいバトルを経てようやく党の政策となったもの。




だから、個々の政策の細部についての候補者間の異同は、今は大きな問題ではない。




私が念頭に置いているのは、あくまで現在の衆議院と参議院のねじれ状態によって、必要な制度改革がまったく進まず、日本が迷走を続け始めているのをどうやって克服していくか、という一点にある。




政界の再編を視野に入れた、新党の設立。


そのための骨太の政策の提示と、これに呼応する同志の糾合。


これこそが私の求めていることである。




残念ながら、これに呼応する声が未だに民主党の若手の間から上がってこない。


皆、腑抜けにされてしまったか。




これでは、日本の国民は救われない。