朝霞駅がどんどん綺麗になる。
今月の末には地下駐輪場もオープンする。
私が朝霞に根を下ろすのと軌を一にするようにして、この街は発展を遂げてきた。
南口と北口の駅前再開発も来年4月には、完了すると言う。
私がはじめて駅頭の挨拶をはじめた平成8年当時、エスカレーターはなかった。
その当時の面影は、今はどこにも無い。
当時のことを思い出す。
階段の隅に立って、おはようございます、の挨拶をしていると、やがて朝霞市の職員とおぼしき人がやってきて、掃除をはじめる。
実に丁寧に駅の周辺の掃除をするのだが、あくまで駅の敷地の外側だけ。
再開発の予定地となっている一般道路側と駅構内敷地との間には5センチ程の段差があるが、市役所の人はその段差を超えては決して掃除をしようとしない。
何も遮蔽物の無い駅の階段下は、ゴミの吹き溜まりになりやすい。
風の強い日など道路側を掃除している市役所の人の足元から、ゴミが飛んでいって、階段下に吹き寄せられる。
しかし、市役所の人は、階段下まで行ってそのゴミを掃き寄せようとはしない。
ついさっきまで道路側にあったゴミが、風で階段下に飛んでいっただけなのだが、そのゴミは、もううちのゴミではない、という顔をしている。
これがお役所仕事なのか、と慨嘆したものだ。
街を綺麗にするというよりも、たとえば8時から10分間、再開発の予定地である朝霞駅周辺の、特定のエリアにある紙屑や煙草の吸殻を取り除くことが、自分の仕事である、というような仕事ぶりである。
仕事として割り当てられたことはするが、それ以上はしない、と思い定めているように見えた。
これが、国民から顰蹙を買う、お役所仕事である。
しかし、当の本人はそれで何が悪い、と思っているのではないだろうか。
国民は、決められたこと以外はしない、それは私の仕事ではありません、と平気で言うような、公務員のあり方を変えてもらいたい、と思っている。
だから、私たちは、公務員制度の抜本的改革に取り組むことにしたのだ。
お役所仕事よ、さようなら。
もうこれからは、公務員天国は続かない。