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gusuto de piro|松浦このみ Official Blog

朗読と音楽で空間をつくる「gusuto de piro~グスト・デ・ピーロ」主宰、「松浦このみ」のOFFICIAL BLOGです。

朗読と箏で物語空間をつくる
『源氏物語の女君たちⅠ 桐壺』
チケット申込は こちら

からお願いします。


結婚したころ、

隣に夫の祖母が住んでいました。

当時80代でしたが、シャレたカッコいい

女性でした。

利子さんといいました。


毎年海外旅行に行ったり、

流行りの映画を一人で見に行ったり。


なにより物事の好き嫌いが

はっきりしているのが気持ちよかった。

ある日私が作った海老のチリソースを、

あなた、お店のより美味しいわよ、

と誉めてくれ、有頂天に!


かと思ったら、何かのプレゼントに

私が選んだ、和風のマグカップを見て、

この柄のマグカップは、良くないわねぇ。

と言われたり(笑)


そんな利子さんからもらった

大切なものがあります。


谷崎潤一郎が現代語訳した、
『源氏物語』。
写真は第一巻ですが、宇治十帖も含め
全巻揃っています。
昭和14年刊行のものです。

朗読をやっているなら、
全部あげるわ、
といって。

感激したものの、
いやあ、難しそうだな、と
納戸の引き出しに大切に
しまっておきました。

まさか、こんなに時間が経って
この本をめくることになるとは。
大変装丁の凝った本で、
文章のリズムが美しく、
さすが谷崎潤一郎、、と。

今回の公演では場面によって
4人の現代語訳をお聞きいただきますが、
谷崎潤一郎訳も読みます。
ただ、さすがに昭和14年の本は、
訳でも難しく、「新々訳」の谷崎訳で
お届けします。

ずいぶん時間がかかってしまいましたが、
利子さんにも届くよう、
頑張ります。



朗読と箏で物語空間をつくる
『源氏物語の女君たちⅠ 桐壺』
チケット申込は こちら

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『源氏物語』に一緒に取り組んでいく、
箏奏者・八木美知依さん


昨日、八木さんのお宅で、二回目の
リハーサルをしました。


今回、「桐壺」のために、
3曲、新曲を書き下ろしてくださっています。
いつもの17絃、21絃に加え、
いわゆる箏(13絃)による演奏も
聞けます。
もちろん八木さんならではの奏法で。

『源氏物語』にシリーズで取り組むことを
決めた大きな要因のひとつは、
八木さんが、『源氏物語』のために
オリジナル曲を作りたいと、
おっしゃったことです。

八木美知依といえば、即興演奏の第一人者。
そこはもちろんこれからも、
さらなるご活躍を続けることでしょう。
でも八木さんは、いにしえの時代から
受け継がれる箏という楽器の音色への
強いこだわりもお持ちです。

箏という楽器がある国に生まれた思い。
そこを、『源氏物語』への曲の書き下ろし
という形で昇華させられたら。

私も、「語る」ということの原点に
身をおいて、
一緒に、皆さんに分かりやすく
楽しんでいただける公演を目指します。

7/13土曜 14:00と18:30開演の
二回公演。代々木上原ムジカーザ。
ご都合のよろしいほうに、
ぜひお越しください。

朗読と箏で物語空間をつくる
『源氏物語の女君たちⅠ 桐壺』
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自分でも意外な展開なのですが、
『源氏物語』の朗読に、
シリーズで取り組んでいくことに
なりました。

チケット発売開始しました。
こちら

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これまで、同じ時代を生きる、
現代作家の作品を中心に、
公演ごとに毎回、新作に取り組んできました。
もちろん、これからもそれは続けて
いきます。

一方で、ひとつの作品に、
腰を据えて取り組んでみたいという
気持ちも、心の中にありました。
それは、自分という人間が、
どちらかというと、じっくり型だからです。

じっくり何回もやる。
その過程に、新鮮な発見がある、
ということを、幸せに感じるのです。

昨年から年明けにかけて、
いくつかの偶然に導かれ、
『源氏物語』の朗読に、たどり着きました。

まず一回目の今回は、
第一帖「桐壺」から。

全部で54帖ありますから、
毎年ひとつずつ取り組んだら、
あと54年生きなければなりません(笑)
なので、今後も含め、
「女君たちの情念」
に、焦点を絞り、
毎回、物語に登場する、それぞれの女君の
葛藤する姿、生き方を、
語っていきたいと思います。

果たして何人までいけるでしょうか。
そのことも含め、私自身も楽しみながら、
やっていこうと思います。

この公演を一緒にやっていく人たちや、
取り組んで行く過程については、
このブログで、
こちらもシリーズで触れていきたいと
思っています。

まずは7/13土曜のスケジュールに、
ぜひ加えていただけたら、
幸せです。
初心者の私がご案内するので、
初心者でも大丈夫なように、
構成して参ります。
お待ち申し上げております。