ずっと以前に格安で入手した旧式のエレアコ YAMAHA FPX-300 (2001~2004)ですが、(1)最近のエレアコに比べて音がガシャガシャ固い、(2)ハムノイズが乗る、と言う問題があり、長い間実家の物置に放りっぱなしになっていました。スロッテド・ヘッドでおしゃれだし、表板は米杉(レッド・シダー)単板で意外と「生」で良く鳴ります。ジャリッとした倍音も多いように思います。そこで一念発起、リペア & 改造してみることにしました。
FPX-300, YAMAHA (2001-2004)
ピエゾ・ピックアップの音が固いので、まずは最近のピックアップに変更しようかと考えました。しかし、以前にも試した方法ですが、むしろそれを生かして、音質の異なるマグネティック・ピックアップとの混合をすることにしました。
マグネティック・ピックアップには、最近気に入っている DiMarzio DP230 the angel を選びました。出力が大きく、ポール・ピースが調整可能で、エレキ臭さも比較的少なく、有名メーカー製にしては安価です。ピエゾ・ピックアップは、FISHMAN製の AG型に似たものがもともと内蔵されており、これをそのまま使うことにしました。
DiMarzio DP-230 the angel
YAMAHAのプリアンプ回路の詳細は不明ですが、ピエゾ・ピックアップ用なので高入力インピーダンスは間違いないと思います。以前と同様、 1MΩの VRで 2つのピックアップを隔てて、プリアンプに入力しました。500k ~ 1MΩくらいの VRを使うことで、中点付近で音やせもなく 2種のピックアップ出力が混合されます。VRの回転で混合比率が変わります。
理由はわからないのですが、VRを回すと、いわゆる”ガリオーム”のようなザワザワした音がします。設定してしまえば実害がないのですが、後日、カップリング・コンデンサとか入力抵抗とか入れてみて、改善されるか様子を見たいと思います。(→ 改善報告)
プリアンプの右に ピックアップ混合用 VR(1MΩ)を増設
実害と言えば、むしろハム・ノイズが気に掛かりました。ピックアップの混合用 VR付近に手を近づけると、ハムを拾います。VRケースはグランドに落としてあるのですが、シールド線がわずかに裸になる、VRの端子付近で誘導ハムを拾っているようです。適当なアルミケースが無いので、VRを料理用アルミホイールに包んで、グランドに落としました。
2ピックアップ混合用 VR 料理用アルミホイールにくるんでシールド
これでかなり軽減されましたが、しかしまだ若干ハム音が残っています。ピエゾ・ピックアップに手を近づけると誘導ハム音が増加するので、こちらも以前試したことがありますが、ピックアップをアルミホイールでくるみました。
FISHMAN 製 AG 型に似た ピエゾ・ピックアップをアルミホイールでくるむ
この結果、ハム音は感じなくなりました。混合用VRを右に回し切れば「ガシャガシャ系」の古いピエゾの音、左に回し切れば「甘い」マグネチックの音。回転角に合わせてそれなりに混合されるようになります。ボクは個人的にマグネPUの DP230の音が好きなので、マグネPUを主体としつつピエゾPUを混ぜて「シャッキリ感」を出すように設定しています。
安価な機材でライブにチャレンジすることが、最近のマイ・ブームとなっています。
備考
【参考】