日本列島が海中に没し、人々が大パニックに陥る・・・・・。SF作家小松左京さんの代表作『日本沈没』である。日本列島が丸ごと沈むなんて非現実的だと思ってしまいますが、科学的にいえば荒唐無稽な話ではありません。『日本沈没』は、発表されて間もない地質学論をもとに描かれていたのであります。
地質学には「プレートテクトニクス(プレート理論)」という理論がある。地球表面の陸地や海底は複数の「プレート」と呼ばれる岩盤で覆われており、このプレートが移動することで、地震や大陸移動が起こるという理論です。地球表面の様々な現象とプレートの動きが連動していると考えるのが、プレートテクトニクスです。
『日本沈没』は、地殻変動が起きて太平洋プレートが割れて縮んだことで、日本列島が海底に引きずり込まれるという設定です。では現実に日本が沈没する可能性はあるのか?プレートの移動には謎が多く、小松左京さんが描いた異常が起こる可能性は捨てきれません。しかしプレートが沈む速さは年間数センチ程度ですから、仮に日本が沈むとしても数百万年から1000万年はかかり、少なくても我々が生きているうちに日本が沈没し消えることはありません。ご心配無く。
次回は第5回【西日本を横切る最大の断層 中央構造線】をお届けいたします。