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 日本列島が海中に没し、人々が大パニックに陥る・・・・・。SF作家小松左京さんの代表作『日本沈没』である。日本列島が丸ごと沈むなんて非現実的だと思ってしまいますが、科学的にいえば荒唐無稽な話ではありません。『日本沈没』は、発表されて間もない地質学論をもとに描かれていたのであります。

 

 地質学には「プレートテクトニクス(プレート理論)」という理論がある。地球表面の陸地や海底は複数の「プレート」と呼ばれる岩盤で覆われており、このプレートが移動することで、地震や大陸移動が起こるという理論です。地球表面の様々な現象とプレートの動きが連動していると考えるのが、プレートテクトニクスです。

 

 『日本沈没』は、地殻変動が起きて太平洋プレートが割れて縮んだことで、日本列島が海底に引きずり込まれるという設定です。では現実に日本が沈没する可能性はあるのか?プレートの移動には謎が多く、小松左京さんが描いた異常が起こる可能性は捨てきれません。しかしプレートが沈む速さは年間数センチ程度ですから、仮に日本が沈むとしても数百万年から1000万年はかかり、少なくても我々が生きているうちに日本が沈没し消えることはありません。ご心配無く。

 

 

次回は第5回【西日本を横切る最大の断層 中央構造線】をお届けいたします。

 何の前触れもなく発生し、大きな被害をもたらす地震。多くの人の命や住まいを奪う恐ろしい災害ですが、時には絶景を生み出す事があります。日本三景のひとつである京都府宮津市の天橋立も実は地震によって生まれた地だという説もあります。

 

 天橋立は、宮津湾と阿蘇海を隔てる全長約3.6㎞の砂州であり、南北の岸を繋ぐ白砂のラインには約8000本の松が生い茂っています。この砂州は近年の地質調査により、約2200年前の大地震によって出来た可能性が高まった。

 

 天橋立のある丹後半島東部には、山田断層帯という約33㎞の活断層があり、この断層帯が2200年前に大地震を引き起こした時に、大規模な地すべりが発生し大量の土砂は土石流となって宮津湾に流れ込み、砂州の原型を作り上げたと考えられています。その後、各河川から砂が運ばれ、砂州の範囲は徐々に広くなってきました。砂州が急激に拡大したのは、約200年前の江戸時代後期になってからだと言われています。この時期に森林伐採が急増して土砂の流入量が激増し、現在の姿になりました。

 

 つまり天橋立は、古代の大地震と江戸時代の森林破壊の影響で形成されたのです。自然の力は凄いですよね。

 

 

 次回は第4回【日本沈没は現実にあり得るのか】をお届けします。

 

 

 スキー場は、上級者向けの急斜面から初心者むけの緩やかな斜面まで、利用者のレベルに応じた環境が整備されています。この環境を生み出すために利用されることがあるのがなんと崩落した山の斜面です。

 

 地震や豪雨の影響で、山では地すべりが起きる事があり、1日に数ミリから数センチと動きがゆっくりしているため、すぐに人に被害が及ぶわけではありません。しかし継続的な地すべりは危険を伴い、集中豪雨などにより斜面が一気に崩れ落ちる斜面崩壊が起これば、周辺に生活をしている人の命を脅かすことになります。山の斜面が崩れれば復興事業が必要となり、変化した環境に応じた利活用が求められるようになります。跡地に木々を植えたり、棚田や放牧地として利用したりと方法はいくつかあるがスキー場として活用することも珍しくありません。スキー場に急な斜面しかなければ、上級者しか楽しめませんが、崩落した土地は大部分が緩斜面なので、地すべり地なら初心者でも楽しめます。また上部にある滑落崖は急斜面となっているので、上級者用コースとして整備が可能です。この災害痕を活かしたスキー場としては、兵庫県養父市のハチ高原スキー場や新潟県南魚沼市のシャトー塩沢スキー場と石打丸スキー場等が有名で、札幌オリンピックの会場であった手稲山も元は地すべりの跡地です。

 

 なお、地すべりが再び起きたらと思うと怖くなりますが、大半の地すべり地は抑止杭等の再発防止対策を施されていますので、再び滑落する可能性は低いと考えられますので先ずはご安心を。

 

 

 次回は第3回【地震が生み出した天下の絶景 天橋立】です。